コロッケ #エッセイ
コロッケが苦手だった。
食べられないわけじゃない。
ついでにポテトサラダも苦手だった。
どちらも、いろんな具や味が
ごちゃまぜになっているのが
なんだか苦手だった。
近所にコロッケ屋さんがあった。
半分ほんとで、半分うそだった。
どこのコロッケでも、
苦手なのは同じだった。
けれど、
コロッケ屋さんのコロッケ
って、なんか、たのしかった。うれしかった。
コロッケが好きになったわけじゃなかったけど
コロッケ屋さんのコロッケは、うれしかった。
いつのまにか、私はもうとっくに
コロッケが好きだ。
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