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『ミッドサマー 』『Red』

『ミッドサマー 』

2月21日

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アリ・アスター監督『ミッドサマー』観賞。同じA24制作だからか、『アンダー・ザ・シルバーレイク』にけっこう似てるというか近しい気がした。『アンダー・ザ・シルバーレイク』はLA舞台で陰謀論や都市伝説とカルチャー合わせ技みたいな感じで大好きなんだけど、『ミッドサマー』はスウェーデンの奥地のコミューンが舞台で土着的な信仰や仕来たりがある場所の90年ぶりの夏至祭にやってきたアメリカの若者が巻き込まれていく物語。
共同体における親密性と同調を描いてるんだけど、神話や民話が今だとギャグみたいに思えるようなことも劇中ではやっていて、いろんな意味で怖いし、笑いそうになった。生命の終わりと始まり、円環というリンカネーション。誰かやなにかの集団における祝祭は外部のものからすれば呪縛や禁忌になるような、世界。ある集団においての常識が外部から見れば異質で不可解だったり、恐怖を覚えるということは誰にでもわかる感じだろう。誰もが正常であり異常であるのが僕らの住む世界だということを改めて思わされる。
失恋してなかったからこの作品を作らなかったかもしれないって言ってるアリ・アスター監督がいちばんヤバいんだけど、わからなくもないという謎なシンクロを感じてしまう。ホラーとコントは背中合わせ、微妙なさじ加減であるのでこれを観て爆笑する人もいるだろう。正直なところまた観に行って次は笑いながら観たいと思った。

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いいパンフ。買いです。


『Red』

2月22日

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三島有紀子監督『Red』をシネクイント観賞。三島監督だし夏帆主演なんで観ない理由がない。わりと冒頭辺りにあった塔子(夏帆)と小鷹(江本佑)のバッティングセンターのシーン最高でした。
「おまえエロいな」って小鷹に言われてからの塔子のエロくてかわいい顔、からの一覧の流れは完全に青春映画だわ。ふつうはここで「人が恋に落ちる瞬間」を見てしまったになるんだけど、メインは塔子とかつての不倫相手の鞍田(妻夫木聡)の話だかrそうはならない。塔子の旦那は真(間宮祥太朗)、二人には来年から小学生の娘、商社マンの夫に彼の家は明らかに上流階級、建築の仕事を再び始める塔子、今まで耐えていたことや彼女の中にあったものが溢れ出す、そのキーとなるのが鞍田だった。
後半の塔子が小鷹に言うセリフは家父長制でずっと自由を奪われてきた女性の声だし、塔子の母が言う台詞がこの作品のテーマなんだろう。あとは江本佑めちゃくちゃよかったなあ、たぶん出てくる主要男性キャストでいちばんシンパシーあるし、バッティングセンターからの二人はキラキラしていた。あとは基本的には夏帆と妻夫木聡がエロいなキスをひたすらしてる映画です。はじめて夏帆を認識した『天然コケッコー』から経ましたね。

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