(1)2021年に読んでよかった本を挙げてみる

 お久しぶりです。年末になったので、毎年どこかに書き残している振り返り記録を書いてみようと思います。
 今年の8月末まで長時間通勤をしており、その時は1日1冊自分に本を読むように課していました。最後のほうに読んだ本は感想を書けていないけれど、その中でもとてもいい本もあったので、この機会に書いてみます。順不同です。結構量があったので、マンガはマンガで書こうと思います。

1. テスカトリポカ

 直木賞受賞、おめでとうございます。直木賞受賞のニュースを読んだころに読んだんだっけな? kindleで試し読みをしたんだけど、相当長く試し読みができて、その間でグイグイ引き込まれてしまい、「これはやばいぞ、超面白いぞ」と思って翌日本屋で紙で購入した。
 最後まで本当に面白かった。びっくりした。含蓄があるとかじゃなくて、ただただひたすら面白いエンタメ。本屋で見ると結構質量があって、読書苦手な友人とかは見ただけで「これは読めないよー」とか言っていたんだけど、開くとむちゃくちゃ読めるのできっと大丈夫です。物凄く暴力の話が出てくるんだけど、そんなに重たくなく読めるところも不思議な感じ。青年誌で漫画化されそうな感じがありますね。なんとなくの感覚だけど、ダークな感じかつポップでキャラが立ってるところに呪術廻戦みがあったような気がします。今の時代に流行る理由がある、というか。

2. 往復書簡 限界から始まる

 これは夏ごろに読んだんだっけな。kindleで読んだ。なぜか上野千鶴子の本は夏に縁があり、『生き延びるための思想』を読んだことがある。夫と対等に暮らし、子どもを健やかに育てるためのフェミニズム♡みたいなところからはるか遠くにいるフェミニストで、そこが叩かれたりもしているけれど、個人的にはそこが好き。「家族 is No.1」の呪縛をぶっ壊していこうな。という気持ちになる。一方、鈴木涼美氏のことは「AV女優だった人」というイメージしかなくて、文章もちゃんと読んだことはなくどこか薄っすらと苦手意識があり(「男」の話をしているイメージが強かった)、書かれたものをしっかり読んだのは初めてだった。
 いやー本当に、この企画を立てた人は天才!! ものすんごく面白かった。二人とも人生を曝け出しているというか、「曝け出されている」というか、ヒリヒリした自己開示が続く往復書簡。鈴木涼美さんの母親の話とか、ゲキアツでしたよね。そして本当に文章がうまい人なんだなと思った。上野千鶴子のこと、「先生」と呼ぶと怒られるのも面白い。でもいろんな人にとっての「先生」だよねぇ、わたしも先生だと思っているところがある。(そう書くと怒られるんだろうけど、笑)いい本だった。

3. 誰がために医師はいる――クスリとヒトの現代論

 これはねえ…… 読んだばかりのときに書いた感想文 『(45) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした』 を読んでいただくのがいいと思う。いま読み返したけど、おおむね今の気持ちともズレがないですね。先生♡好き♡って感じ。いま清原の担当医をされているみたいなのですが、あれクラスにならないと担当してもらえないか…… 残念!!という気持ち。(担当してもらったら転移が発生しまくってダメだろうな…… 好きなので……)

4. かか

 これも通勤時間に読んだ本。読書記録の35回目をぜひご覧ください。
 大天才・宇佐見りんさん。読んだときにあまりにも衝撃的すぎて、友達に「読んで!!」と言ってしまった。(友達も冒頭を読んで衝撃を受けてた、ごめん♡)『推し、燃ゆ』もすごかったけど、個人的にはこちらが好きかなあ。『推し、燃ゆ』はさ、その直後にワタナベマホト氏の事件があって、うわー、本当に『推し、燃ゆ』じゃん。って思った記憶がある。(燃ゆどころじゃないけどさー。)

5.レゴ 365のアイデア

 これは最近読んだ本の中で一番感動した本。あのねえ、レゴにハマってるんですよ……!(笑) 自分でもびっっっっくりしているんだけど、11月半ばくらいからレゴに急激にハマりはじめて、いま体調とスケジュールが許すときにはレゴストアに通い詰めているのね。自分が子ども時代に遊びたかったけど遊べなかったおもちゃということもあって、大人になって反動がきているのか、いま猛烈に遊んでいるおもちゃです。
 レゴの遊び方にはいろいろあって、たとえばディスプレイするためのキットがいくつも売られているので、それを丸ごと買って、内封されている指示書通りに組み立てるという方法があるのね。いわゆるこういうの(下リンク)ですわ。キャラコラボものに多いと思う。お子さんが遊ぶとしたら、建物は組み立てきっちゃって、キャラを動かして遊ぶみたいなイメージかも。シルバニアファミリーみたいな遊び方ですね。

 で、もう一つの遊び方が、自分で好きなものを作って遊ぶというタイプ。わたしはこっちが好き! ……なんだけど、結構レゴって基本をおさえていないと複雑なことはできなかったりして、それもあんまり勉強する材料がないのね。東大レゴ部の情報とかはあまりにもレベルが高すぎるし、自分のインスピレーションにも限界があるし。ということで図書館で借りてきた『レゴ 365のアイデア』がとても便利でした。
 365個の、「レゴでこういうもの作ってみたら?」というアイデアを挙げてくれている本なんだけど、これが本当にね、いい本なんですよね……。単なるレシピ集じゃなくて、「どうやったらもっと楽しくなる?」「どうやったら自分が”好き!”って思えるものになる?」という問いかけを、何度も何度もしてくれる本なんです。そして「うまく作れなくても大丈夫!」って言いきってくれるのも、心強いよね。本当にいい人生の指針になりうる本なんじゃないかなぁ。あとね、これは複数のレゴビルダーがアイデアを持ち寄ってできた本のようなんだけど、女性のレゴビルダーが複数いらっしゃるところもとてもいい!!(日本のレゴの情報を調べてると、結構男の人が多いなって感じるんだよねー……。)
 はー、たくさん書けて楽しかった。レゴやって遊ぼ~っと!

レゴストアで作った、わたしのミニフィグ(ミニフィギュア)💛
妹に画像だけ送ったら「まなつじゃん」と言われて嬉しかった。

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