書評 「人権という幻 対話と尊厳の憲法学」 遠藤比呂通 著 勁草書房
勁草書房編集部・鈴木クニエ
編集者から著者への手紙
9月上旬刊行の遠藤比呂通著『人権という幻――対話と尊厳の憲法学』を担当した、勁草書房編集部の鈴木クニエと申します。この本のきっかけをぜひ紹介させてください。
著者の遠藤比呂通さんは、東大法学部卒業後、憲法学の樋口陽一氏の下で助手論文をまとめ、東北大学法学部で助教授を務められてから、大阪・釜ヶ崎の弁護士になった方です。
2年前の勁草書房入社後、つてを辿って遠藤さんに原稿依頼の電話をかけたところ、いきなり90分の大講義が