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勉強のやる気は束ねよう!折れない勉強力の鍛え方 【実行コントロール 実践編】

今回は「勉強のやる気は束ねよう!折れない勉強力の鍛え方」というテーマでやっていきたいと思います。今回の記事は「実行コントロール 実践編」です。

勉強力
(1)自信コントロール : どれぐらい学ぶことに自信があるか?
(2)興味コントロール : どれほど学ぶ内容に興味があるか?
(3)実行コントロール : どれほど集中して学ぶことができるか?【今回】
(4)理解コントロール : どれほど深く学ぶことができるか?
(5)持続コントロール : どれほど長く学ぶことができるか?

それでは、やっていきましょう。
受講生からの質問です。

TOEICテストに現在取り組んでいます。大学を卒業するまでに700点ぐらいを目指したいのですが、なかなかやる気が続きません。やる気が続く、良い方法はありますか?

ありがとうございます。

言ってしまうと元も子もないのですが、実は大体の勉強は時間をかければどんな人でもできるようになります。700点ぐらいということなので、必要な勉強時間は500時間から1000時間といったところでしょうか。ただし、これをいかに短い期間で出来る様になるかは、勉強力次第です。

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そこで今回はやる気の束ね方を紹介をしようと思います。専門的には動機づけと呼びます。

最初にポイントを説明します。

やる気を出して集中して学ぶためには、
・まずは、自分の志向に合わせたやる気の出し方を鍛える(関係志向 - 他の人がやっているから、でもまずは大丈夫)。
・より内容に寄った、やる気の出し方を身につけて束ねる。

それでは、今回の論文です。堀野 緑, 市川 伸一(1997)高校生の英語学習における学習動機と学習方略. 神奈川県内の高校に在籍する高校生3年生321名を対象に行われた研究になります。

DeepLによる翻訳
本研究では、学習動機と戦略の構造を探り、学習動機が戦略の選択に影響を与え、それが高校生の英語学習のパフォーマンスに影響を与えるというモデルを検討した。学習動機については、生徒の自由回答を分類した6つの尺度を用いた。相関分析の結果、6つの尺度は「内容重視型」と「内容離脱型」の2つのグループに分けられることがわかった。

なるほど、やる気を以下の6つに分けて調査をしたようです。
・充実志向 - 学習自体が面白いから
・訓練志向 - 頭を鍛えるため
・実用志向 - 仕事や生活に活かすため
・関係志向 - 他者につられて
・賞賛志向 - 褒められたいから
・報酬志向 - 報酬を得る手段として

図 : 学習動機の2要因モデル(論文より抜粋)

色々、ありますね。私は、まずやってみるには、どれもよいやる気の出し方だと思います。関係志向なんてものは、勉強スペースなどに行けばつられるので、特に使いやすそうですね。皆さんは、どの方法でやる気をだしていますか。

私は複数のやる気を束ねることをおすすめしています。三本の矢の教えではないですが、1つのやる気がなくなってしまっても、複数の出し方を持っておけば、安定して勉強できます。 引き出しは多いに越したことがないのです。

もう少し、読み進めてみましょう。

DeepLによる翻訳
一方、因子分析の結果、英単語の学習戦略は、「整理」「イメージ化」「反復」の3つに分類された。内容密着型動機はそれぞれの戦略と有意に相関したが、内容分離型動機は相関しなかった。

なるほど、これは面白いですね。やる気の出し方には、理解コントロールとの関係性があるようです。充実志向・訓練志向・実用志向のように、勉強するものが役に立ちそうだと感じる場合には、理解コントロールをよく使うようです。

つまり、こう言えそうです。やる気の出し方には6種類ぐらいある。学ぶ内容に対する良い印象(役に立ちそう、面白そう)のやる気の方が、理解コントロールを使うことが高まる。結果として、早く結果が出そう。

ぜひ、試してみてください。

まとめ

やる気を出して集中して学ぶためには、
・まずは、自分の志向に合わせたやる気の出し方を鍛える(関係志向 - 他の人がやっているから、でもまずは大丈夫)。
・より内容に寄った、やる気の出し方を身につけて束ねる。

以上、「勉強のやる気は束ねよう!折れない勉強力の鍛え方 【実行コントロール 実践編】」でした。

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