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あなたの日常が、わたしの非日常で。

そうだ、長野行こう。

最近仲良くなった友人の地元が長野県ということで、地元を案内してもらいながら観光してきた。三月の長野はまだ雪が降っていて、茶色の田んぼがずっと遠くまで続いている。積もっている雪を見た記憶が小学生で止まっている私は、電車から見える景色が白いことにひどく感動した。地上に足を付けてからも感動が収まることを知らず、終始目を輝かせていた。

まず駅から外に出た瞬間、空気の純度に驚いた。澄んでいて軽い。山登りの経験がない私は「空気がおいしい」と感じたことが無く、純度なんて本当はわからないのだけど、間違いなく私の地元より空気が綺麗だった。たっぷり息を吸って肺に空気を送る。心地よくて何度も何度も深呼吸をした。心と身体が浄化されてゆく。

蔵が多いのが印象的

上を見れば美しい山が連なっている。私の知っている山じゃない、と思った。あまりにも美しすぎる。ふと下をみれば積もった雪が太陽に照らされて輝いている。建物付近は誰かが雪かきをした跡が残っていて、人々の生活を感じられて愛おしい。

木の枝に雪が積もっている。まだ誰も踏んでない雪の地面と、少しづつ解け始めて丸みを帯びている斜面が綺麗だった。完全に溶ける前にと、手のひらサイズの雪だるまをひとつ。雪を知らない私が訪れた、消えてなくなる証を置いてきた。

げんきかな

友人お勧めの喫茶店やごはん屋さんに沢山行った。「ここが美味しい!」といろいろ教えてくれる友人が可愛くて、紹介してくれる気持ちが嬉しかった。なかでも感動したのが、名物の十割そば。今までそばを好んで食べなかったのだけど、今回ではじめてそばを美味しいと感じた。水が美味しいからそばも美味しくなるんだよ。と友人が、街の至る所に設置されている井戸の前で教えてくれた。透き通っている水を触ると、冷たさが心地よく知覚される。その蕎麦屋は、お茶も野沢菜も蕎麦湯もびっくりするほど美味しかった。

少し歩けば蕎麦屋と対面する。尋常じゃない蕎麦屋の数だった。私が行ったお店は店員さんがとても素敵な人で、お店の雰囲気も良くまた行きたいと思わせた。

松本手打ち蕎麦 丸周
(胃袋をガッチリ捕まれました)

私が触れたものは長野のほんの一部にすぎないだろうけど、それでも伝わってくる人々の温かさを記憶した。ようこそ、と出迎えてくれる友人の家族や、おまけもつけるね、と沢山お土産をつけてくれた蜂蜜屋。あのお店も行くといいよと教えてくれたおもちゃ屋の明るいおばちゃんや、丁寧な接客をする山に囲まれたごはん屋さん。それらはとても暖かく、優しかった。寒くて凍える土地には、包み込むようなぬくもりを持つ人々の姿があった。

↓怒涛の喫茶店ラッシュ

①珈琲美学 アベ
(名言、パフォーマンス、すき。)
②Cafe Chaana
(素敵な店員さんにほっこり)
③栞日
(本も買いたくなる、次は買おう。)
④珈琲茶房かめのや
(魅力的な見た目と、味!)


これが日常にあるからこそのあなたなんだ、と友人に対して感じた。そして、周りを渦巻く環境が全く異なるのに、ここまで深く関われることがうれしく思う。非日常を体験させてくれてありがとう。

友人のご家族が振る舞ってくれた天ぷら
(最高でした。天ぷらまんじゅう、おいしい!)



そして私は、また日常に溶け込んで毎日を過ごしてゆく。

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