言の葉ラジオ 始まります♪♬
ある大学の研究所、Aesthetics‐Labでは、深夜になろうかという時刻でも、明かりがぽつんとついていた。
「あの、今さらなんですけど、この“Aesthetics‐Lab”って、何の専攻なんですか?」
帰り支度を終え、さあ帰ろうとリュックを背負おうとした一ノ宮に今年ラボに加入した花園が声をかけた。
「え、それを知らずにこのラボに入ったの?」
「だって、このゼミいつも定員割れしているから入りやすいって友達から聞いて、他に入りたかったゼミもなかったんでここでいいかなって志望届書いたら通りました。」
「そんな理由でこのラボを志望した奴を俺は初めて見たわ」
「え、どういう意味ですか?このラボに入って一か月くらい経ちますけど、これといって他のラボとやってること変わらないですよね?その時のテーマに対して自分なりの考察をして、最終的には自分の研究美学に沿った落としどころを見つけるという。」
「まあ、平たく言えばそうなんだけど、うちではただ一方通行に論じて終わりじゃなくて、“言の葉ラジオ”っつうラジオで、文学や思想、概念、または世の中の事象を、己の美学をベースに、そのテクストを解体していくのを目的としてるんだよ。」
「何ですか?ことのはらじお?初めて聞いたんですけど。」
「だろうと思ったわ。まああの人もここ最近忙しそうだったし、ラボの詳細伝え忘れてたのかも。といっても、この“言の葉ラジオ”は、所長と副所長が配信してるラジオだから俺たちは基本めったにパーソナリティ側にはいかないわけだけれど、たまに突然役振られる時あるから気をつけな。」
「いや、そんな大変なラボだったなんて聞いてないんですけど。。。」
「はは、そんなかしこまるなって。所長はともかく、副所長の先輩なんて抜けてるとこ多くてすぐ仲良くなれるから。まずは実際に“言の葉ラジオ”を聞いてみな。雑談っぽい感じになってて日常生活にも寄与してたりして面白いと思うよ。」
「とりあえず聞くだけ聞いてみますけど。。。美学的知見も増えるのは嬉しいですし。」
「次回は10月30日の日曜日に配信だよ。」
「テーマとかあるんですか?」
「あぁ、確か、“引きの美学”だったかな。」
「引きの美学、ですか。少し興味わきます。」
「はじめはそれでいいんじゃない?。ラジオではアカデミックに話すわけじゃないから、より多くの人に聴いてもらえるとあの人たちも嬉しいんじゃないかな。」
そういって一ノ宮は下したリュックを再び背負いなおし、同じく帰り支度を終えた花園とラボを後にした。
10月30日(日)から、「Aestheticss-Lab の言の葉ラジオ」というのを始めることに致しました!!(わーい!!)
上のミニストーリーの中では、配信という言葉を使いましたが、言の葉という文字通り、声(voice)はなく、文字をラジオにして、“言葉にできない”思いや、概念、事象を考察し、輪郭を与え、発信することを行っていく予定です。
ここから、私の美学を深めたいと思っています。
まずはここから!!
この場をお借りして少しずつ形にしてまいります!!
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