コロナ禍での歯学部教育2020年
2020年は、新型コロナのパンデミックで大変な年でした。歯学部教育も大きく見直され、混乱し、試行錯誤が続いています。マナビ研究室の過去記事を参照しながら振り返ってみます。(小野堅太郎)
オンライン授業の取り組み
過去の自分の記事を久しぶりに読み返してみると、日記のようで我ながら楽しんでしまいました。悩み、考え、試行錯誤しているのが面白かったです(自画自賛?)。心配していることが杞憂であったり、予想が的中していたりして、こういうのを書き残すことの意義(自分を見つめなおす)を感じました。
7月からオンライン授業の記事を書いていないのは、大学の置かれた状況が複雑なことになって、考えがまとまる状態にはなかったからです。文科省は初期に迅速で柔軟な対応をとってくれたにもかかわらず、第2波が落ち着いてきた9月ごろから大学に「対面講義の復活」を求めてきました。強い言い方ではなかったのですが、文科省からのお達しは結構ちゃんと従おうとするわけです。しかし、「クラスター対策」も同時に求められて、予算、教育時間、教育スペースが不足した状態でニッチモサッチモいかなくなりました。
九州歯科大学では、講義はオンラインで実施、実習は説明部分をオンラインにして、実技部分は2グループに分けて対面実施することになりました。そして、12月から第3波が来たわけです。生理学実習は、この12月に行われたので大変でした(いずれ記事を書きます)。
講義グラレコの取り組み
小野はオンデマンド講義として、YouTubeでの限定動画配信を行っています。YouTube動画はかなり細かい解析ができるのですが、どうも視聴時間から「半数以上の学生がちゃんと動画を最後まで観ていない」という不安に駆られました。対面授業では、聞いてくれている学生がどれくらいいるかを表情から読み取ることができます。この欠点を補う方法として思いついたのが、「講義グラレコ」です(マガジン参照)。これは、オンライン授業での学生と教員の距離感をかなり縮めてくれました。その効果については、詳細記事を公開予定です。
基礎実習のオンライン化
前述のように、実習についても詳細記事を公開予定です。結論から書きますと、オンライン学習と対面実習を交互に行うというブレンディッド実習の形態となりました。オンライン学習部分は一部の記事や動画を既にnoteとYouTubeで一般公開しています。
SNSの教育利用
うーん、正直、未知数です。SNSと一口に言っても、note、YouTube、Twitter、Instagramといった様々なメディアがあります。性質がそれぞれ異なります。何をどうやって使用することで教育に最適化するべきかは、試行錯誤が絶えません。
いよいよ2020年も大みそかを迎えました。皆さんに支えられて、何とかマナビ研究室を続けていくことができました。
2021年が明るい社会でありますように!皆さん、よいお年を(^^)/
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