リモート試験の監視システム-公正?不公正?

▼本日の記事

コロナ渦の中、遠隔試験を受けざるを得ない学生から公正さに問題があると指摘されている。アメリカの試験監督システムの大手3社はさらなる透明性が求められている。

指摘されているのは、試験監督システムが肌の黒い人や宗教的な被り物をしている人の顔を認識できないこと、インターネットの通信速度が受験技術の基準を満たすことができない低所得地域の学生や障害を持つ学生を差別していることだ。

3社は、生徒のカンニングを判断するのは教師であって企業ではないと差別を否定しているが、教師が技術が伝えること以上のことに基づいて判断してることが危惧されている。

▼感想・考察

大学の試験だけでなく、就活のウェブテストなどでも簡単にカンニングできてしまうなど、遠隔試験は公正さが担保されておらず、試験監督システムは公正さを維持するために有効だと考えていた。しかし、逆に公正さが失われる恐れがあることはもどかしい。これはアメリカの記事だが、日本でも起こりうることで、もしかしたら既に起きているかもしれない。

テクノロジーの進歩によって、様々なデータを収集できることは私たちの生活をより便利にも公正にもできるし、逆にプライバシーの侵害や差別などを助長することもできる。これを回避するためには、収集されたデータをみる側の意識を変革することか、システムを作る側がプライバシーを担保することができるシステムを構築するかの解決策が考えられるが、後者の方が現実的な気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?