モノカキという側面

定期的に「もう書かないの?」って聞かれる。
大抵「ねー!笑」って濁す。

ちょっと前まで「ダンサー」と名乗ることに抵抗感が有った。私レベルで「ダンサー」を名乗っていいのだろうか……?と思ってた。オーブ終わってから、いや、私はダンサーだ。と確信したのだけど
「脚本家」や「物書き」といった肩書きも、私が名乗るのには少し抵抗感がまだあるし、今は名乗っていない。

書きたい話の構想とか、ネタとか、沢山あるしメモはしてるんだけど
どうもイマイチ気乗りがしないというか、「今は書くべき時じゃないな」という漠然とした勘が働いてるというか……
今の私はモノカキという側面がなくても充分個を確立できているので、自分のブランディングとして必要ないのではないかとか思っていたり。
まあブランディングでやりたいことを狭めるなという話ではあるのだけど

普通にいまジェンダーのアレコレを勉強中だからっていうのもある。
無意識に囚われているミソジニーとか、家父長制とか、恋愛とか、そういう概念の構造をちゃんと知った上で、物語を書かないとやっぱりダメなんだよなぁって、最近の世の中の動向を見てて感じたから。あと私自身も趣向が変わった。乙女ゲームしなくなった。

乙女ゲームとか乙女系コンテンツは、私の創作の主軸に有ったものだから、そこがスコーンッて抜けてる状態になってるわけで
そうすると書ける話も書けねえな!というわけなんで

あと最近色んな作品観てて、1/3くらいの確率でオナニーみたいな(ごめんね🤭)作品に出会う。そうはなりたくないな、反面教師……ってなると、結局私が書くことで意味のある、私自身の言葉で綴った物語なんて無いんじゃないかなって思えてくる。
創作はエゴだけど、それを正しく使わなきゃいけないよなって最近ひしと感じる。

私はめちゃめちゃずるい人間だなと思ってて
私が表現者で、その手法を様々持っているのはちゃんと理由があって
ダンスをやっているのは人間を辞めたいからだし、役者をやるのは自分でいたくないからで、じゃあ物書きは?ってなったときに、きっと「逃避と主張をしたいから」なんだけど
自分の書く物語には、必ず「自分に当て書きするキャラクター」と「私の主張を言うキャラクター」がいて、それは必ず別々のキャラクターで。それはきっと自分じゃない他の誰かの主張ですよ~という体を保ちたいんだろうと思っている。
だから私はずるい人間である。作品を通して、これは私の主張じゃないと思い込もうとしてるから。

なんでそうしたいのかはわからない。ただ、私の考え方があらゆる人間関係を壊しかねないと、自分で無意識に思ってるところがあるんだろうな、と思う。
端的に言うと私は、人間みんなアメーバになって欲しいな~☺️と思い続けてるから。
そして多分、今の私はそのエゴを正しく使いこなせない。ただ訳のわからない主張を意味なく垂れ流す、オナニーのような作品しか書けないんだと思う。

今コールセンターで働き始めて、現実逃避にノートに物語を綴っているけど、きっとこれは形にはならないだろうな、とぼんやり思う。
きっとまだ自己満足の域を出ないし、面白くはないし、形にする術がない。

人権とか、ハラスメントとか、ツイートや記事を見てて、「あの時もしかしたら加害していたかもな……」とかぼんやり思い返す。
なんせゴリゴリの体育会系出身なので、パワハラとマッチョイズムに染まりまくってて、どこからが染まってしまっているヤバ思想で、どこからが人間が守るべきラインなのかっていうのが、無意識に選択を誤っているところが少なからず有る気がしてて。
今まで作演出を2本やったし、振付とかダンスの指導とか4本以上(具体的な数は覚えてない🙄)やってるから、何かと人の上に立つ役割になったりしたけど、そこで自分が他人に対してパワハラしてないって100%言えないかもな……っていう思い出がちょこちょこあって。
思い遣りを忘れたことは無いから、加害しようとしてしているわけではなく、無意識正論パンチマンなので、知らん間に殴ってる気がするな……😨という感じ。

そんな人間が、モノカキやら演出やらをしない方が良いのではないか……というのが私の結論。
というか、なんかまだ若すぎるんだろうな……という気持ち。別におじさんになりたい訳では一切ない。けど、対人関係を築くのがあまりにも下手すぎるから、もっと人生経験を積まないといけないなと思う。

大学のゼミの先生に「人間模様をもっと書きなよ」って言われて、それがサクッと書けたら苦労しないよと虚無を見上げて「頑張ります」なんて返事したっけ。
「人生経験ってなんだろう?」って色んな人に聞くけど、70%の割合で「恋愛」って答えてくるのなんなん??といつも思う。「へぇ~恋愛ってそんなに凄いものなんですかぁ~~そんなあなたにインド旅行をおすすめしますぅ~~~~きっと人生観変わりますよぉ~~~~~~」と言い返したい。

というわけで、時期が来るまでモノカキという側面は一旦封印しようと思う。
いつかまた時期がくるまで。

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