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母比率の区間推定は実は身近な存在

こんにちは渡部です。


母比率の推定学習学習はヨビノリ

統計の勉強をしているとなるほど面白いなと思った単元に母比率の推定(区間推定)がありました。きちんと理解したいとおもって利用したのがヨビノリ先生の定番YouTubeになります。

母比率の区間推定とか聞くと非常に難しいのですが、実は身近なところでたくさん使われています。

選挙速報での「あれ」の正体

実は、選挙速報等で皆さんがよくみるあの”当確”判定です。 選挙速報で開票が終わっていないのに、当選確実が出ているのを不思議に思ったことはありませんか? 開票直後でなぜ当確なんだ?と

正確に各選挙番組でどのような計算を行っているかについて番組の中で開示することはないようですが、ここで言う母比率の区間推定が一般的に使われているみたいです。あくまでも一定確率を計算しているため、稀に当確が消えて候補者や司会者が驚く時がありますよね。その他にTVの視聴率や、内閣支持率などの推定で利用されていて統計手法の中でも一般的に認知度が高い手法です。

例えば選挙速報ではこんな使い方をしています。有効投票数10万票の選挙で、開票率1%(1,000票の開票)時点でA候補者の得票率は60%でした。このとき、95%の確率で10万票の総数に対しての獲得できている得票率の幅を求めて、この下限値が50%を超えてくれば過半数がとれているので「当確」を出せると考えられます。それがこの母比率の信頼区間という方法です。

計算してみよう

母比率の信頼区間は、以下の計算式で求められます。

 今回はすでに開票が終わった1%の1,000票を標本とします。この値が十分に大きいので、「z」の値は正規分布表から導き出せると考え、すでにわかっている数値を代入してしまいます。

その時の代入値は以下の通り。標本比率:0.6(60%) z:1.96 標本の数:1000

下限:0.6 - 1.96 × √{0.6 × ( 1 - 0.6 ) ÷ 1000} = 0.569 = 56.9%
上限:0.6 + 1.96 × √{0.6 × ( 1 - 0.6 ) ÷ 1000} = 0.630 = 63.0%

この結果から、母集団10万票すべてを開票した時のA候補者の得票率は、95%の確率で「 56.9% 〜 63.0% 」 と求められました。

この結果よりA候補者の得票率は、最低でも下限値56.9%と過半数以上なので、TVの選挙速報の場合には、当選確実というテロップを出しても良いと判断します。実際はTV番組では95%よりも高い99%の確率で出しているかもしれません。(ここは完全に予想です)

このある比率に対して、確からしい幅を持たせる方法は実務でも様々な場所でつかえそうですよね。

統計を使いこなして、ビジネスの成功確率を上げていきましょう!

では!

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