見出し画像

自宅隣の廃墟アパートをDIYリノベして習い事教室を誘致できる?までの記録1 「収益物件である賃貸アパートが負債化した歴史」編


はじめまして。かいたです。47歳の自営業のおっさんです。

突然ですが私の自宅の真横には、廃墟アパートがあります
その廃墟アパートは私の両親の所有物なのですが・・

普通は収益物件なので「資産」であるはずのアパートが「負債」なんですよね。

色々と説明が必要なのが心苦しいのですが・・・

まず自宅隣の廃墟アパートが「資産」ではなく「負債」という事について説明していきますね。


自宅隣の廃墟アパートが負債化するまでの歴史

誰も住んでないから廃墟と言うのですが、どのくらいの期間かというと記憶を辿って24~25年くらいだと思います。アパートは築50年だそうです

私が大学を卒業した2000年頃には、最後の住人であるご老人が1人住んでいたように記憶しています。その前の数年は2~3家族が住んでいました。

アパートは2階建てで1K(和室とキッチンダイニング)が全8部屋あります。

廃墟となっているアパートのさらに奥には、私の実家があります。
だから記憶を遡ってみると私が小学生であった35年前には満室ではないものの、5~6家族は住んでいたと記憶してます

じゃあ、家賃収入が入ってきてるから「資産」では!
誰でもそう思います。夢の大家さん。ビバ!不労所得!不動産投資イェイ

私もそう思いたい!でも違うのです。

このアパートは約50年前、私の父の母、つまり私のお婆ちゃんが、片目が(ほぼ)見えない父の将来を心配して建てたそうです。

父が小学生の時に、中学生がキャッチボールをしていた隣を歩いていたら、たまたま横切った父の目にボールが直撃してしまったそうです。

もちろん硬球ではなくて、軟式の柔らかいボール。

軟球だったら大丈夫では?と思うのですが、実際には柔らかいボールが直撃したほうが眼球に衝撃を与えるそうです(父から聞いた話)

そして父は片目の視力をほとんど失いました。(約77年前の話なので相手の中学生がだれかもわからないし保険もないので保障もなかった)

だから、私のお婆ちゃんは次男である父の将来を心配して、持っている土地に収益物件となるアパートを建てて、いずれ父に相続する事で父のビハインドをなくそうと考えました。

お婆ちゃんの計画は途中まで順調に進み、収益物件であるアパートを建設して、入居者も無事入りました。

けれども、お婆ちゃん名義で借金しているので
「返済の目処がたったら、父に贈与して名義を移すからね。」

そんな予定をお婆ちゃんは父と母に希望に満ち溢れて話していたそうですが、しかし実際にその計画を実行する前には、とても大きな、立ちはだかる障壁がありました・・

お婆ちゃん自身が、ボケてしまったんです。。。痴呆症ですね

アルツハイマーは、脳が小さくなる病気で、記憶がどんどんなくなっていきます。

大人の記憶から無くなっていくので、最終的にお婆ちゃんは、自分の4人の子供の顔をみても「おたくは誰ですか?」と訪ねるようになり、徘徊して暴れるので、仕方なく施設に入って約10年の療養の後、亡くなりました。

お婆ちゃんの施設費用にとてもお金が必要だった事もあり、父の兄である長男の叔父さんが、アパート経営して収益も得ていました。(当然ですね)

父がアパートを相続した時には収益0だけでなく支出が必要だった

そしてお婆ちゃんが亡くなった時・・やっとアパートは父に相続されたのですが・・その頃には築20年以上経っており、メンテナンスも一切なく見た目もボロボロになって収益物件としてのポテンシャルは無くなった後でした。

つまり 今までの長い前置きを要約すると、自宅の隣にある築50年のアパートは、収益物件としてのポテンシャルを失ってから、父が相続しました。

お婆ちゃんが最初に考えたとおりに物件は父に渡ったのですが、収益物件における20年のタイムラグは残酷で、お婆ちゃんの想いとは逆に作用します

収益が0円だけで、持ち出しが無ければいいのですが不動産の特性上、固定資産税を払う必要があり、年に数万円の支出が必要になります

アパートが「資産」ではなく「負債」だという事を理解してもらえたでしょうか??

収益賃貸物件が築古になって競争優位性がなくなった末路

家賃を安くしたら、ちょっとでも収益が入るでしょう?

そんな疑問の声が聞こえてきますが、これは大家さんを経験して気付く事なのですが、ボロボロのアパートだからといって家賃を安くして入居者を募集すると・・

居住者の属性は著しく低下して・・ゴミ捨てのマナーが悪かったり、騒いだり、些細な事で難癖をつけてきたり、近所の野良猫を集めてきたり、
トラブルをたくさん起こす人達が集まってくるんですよね。
(これは差別ではなくて経験した事実です)

自宅と離れた場所に収益物件として持っていたなら、管理会社に任せて自分は我関せず・・でも成り立つかもしれません。

しかし自宅の真横にアパートが位置していたら、トラブルを起こす人が1人いるだけで、著しく自分達のQOL(生活の質)が低下するリスクがあるのです。

実際に父が入居者募集をきっぱり辞めたのは、入居者の寝タバコが原因のボヤ騒ぎが起きた時です。実家とアパートは隣接していて1mも離れていない為、火事が起きたら確実に実家にも火は燃え移ります。

そんな理由で廃墟アパートは、廃墟になる道を突き進んできた訳です。

収益ゼロでも土地を販売すればいいのでは?という疑問について

いやいや、だったら土地ごと売れば収益になるでしょう!資産でしょう!

そんなことは百も承知なのですが・・これがまた事情があるんです。

このアパートは、大変な凹地にあって車が入る事が出来ない土地なんですね。そして一方通行だらけで、住人以外はグーグルマップを見ても車では近寄る事もできません。

まさに一方通行のリアル迷路をクリアしないと到達できない場所なのです。

迷路をクリアした勇者にだけ廃墟アパートを拝める(本当です)

工務店に一度相談してみたところ、更地にするには、重機が入りづらい、大きなトラックが入らないの理由があると、 解体費用は600万以上かかる・と言われてしまいました

そんなに費用をかけて更地にしたところで、車が入る事ができない土地の需要は低く、売れたとしても相場より低く見積されることでしょう。

そんな訳で、もし不動産を売却したとて大きなプラスになる訳でもなく、
逆にデメリットとして、工事するにも大きな音がしたり、3階建ての戸建てなどが隣に建つ可能性が高く、実家と私の自宅の両方の日当たりが極端に悪くなる事が予想されるので、安易に売却できないのです。

高齢な両親達は、アパートを収益化するのを諦め平穏な生活を重視した

83歳と78歳の高齢の両親にとって、環境が著しく変わるよりも、年に何万円か固定資産税を払って穏便に過ごしたい。

そんな両親の気持ちも強く、廃墟アパートはメンテナンスも一切される事無く、約25年の間、廃墟アパートとして存在していましたが・・・

例えるなら退会できないオンラインサロンに入り続けている状態

「廃墟アパートの大家さん」という謎の称号を維持するために、年数万円の支出がある。

両親からアパート管理の状況を聞いた時は、完全に他人事だったので
「退会出来ないサブスク型のオンラインサロンみたい」と思いました。

年に数万円のサブスクの支払いを嫌がって退会(売却)しようとすると、
退会申請する前に、600万(解体費用)用意しなくてはいけない。

もし民間でそんな業者がいたら、すぐに訴えられるだろうけど、両親が入っているサロンの主は、国(政府)なんだよなぁ(絶望)

そして国が主のそのオンラインサロンへの支払い義務が、両親が亡くなった際には自動的に子孫に引き継がれると気付いた時に、私は愕然としたわけです。

アパートを父から相続する予定の私には相続税を現金で一括納付する将来が待っている

さらに長男である私が相続するとしたら、両親と同じように固定資産税を払うだけでは済まされず、相続税がかかります。

つまり、謎の称号「廃墟アパートの大家さん」を代々継承する度に、追加の支払いが発生するんです!

相続税は不動産価格の15%~30%を「現金で一括納付」する必要があります。例えば不動産価格4000万なら 800万の現金一括納付が必要です。(控除額などもろもろの計算は別として)

そんな訳で、ぼーっと待っているだけだと、相続税の現金一括納付か、不動産売却するにしても解体費用約600万以上がかかる。

そして、実家も隣接しているが、アパートの反対側は私の自宅に隣接している・・ということで、日当たりがわるくなる。

だから、なんとしてでも廃墟アパートを活用して、収益物件にできないだろうか・と考えても考えても、何も浮かびませんでしたが・・

近い将来待っている大きな支出を、なんとか減らすアイデアは・

やっと2年程前に、漠然としたアイデアが浮かびます。

次回は 、築古50年収益ゼロの廃墟アパートを活用するアイデアについて



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?