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【DAY4】 中学生の頃の私


私は学校の中でもクラスの中でも静かにしている方で特に目立つようなタイプの人ではありませんでした。しかし、学級委員や生徒会活動など人のためになるようなことをすることは好きで、そのような場面では頼られることも多かったと思います。

私が中学1年生の時、クラスの友人が教室に来られないようになってしまいました。友人関係の難しさなどに悩んでいた友人は学校には来られるけれど教室には来られないというような状況でした。部活動も同じだった私は、彼女に会いに行き、何気ない話をしたり授業のノートを持って行ったり、とにかく毎日顔を合わせることを大切にしたいと思いました。しかし、何も話してくれない日には、ただ一緒にいることしかできませんでした。(クラス替え後にはその友人は教室にもちゃんと通えるようになりました。)

中学2年生のクラスでもまた別のクラスメイトが同様に教室に来られない状況にありました。初めて会った時はお互いに何を話して良いのか分かりませんでしたが、毎日会うことで段々と兄弟の話や趣味の話もするようになり、自然と打ち解けていったような感覚がありました。しかし、2年生の間はなかなか教室に来てくれることがなく、人それぞれの悩みや思いは他人には分からないということを感じた1年間でした。

このような歯痒い思いをしている中で、心に残ることがありました。私の中学校では“職業人講話”という地域や県内の様々な職業をされている方に直接お話しを聞くことができる企画があります。私は中学2年の時に県内の病院に勤めている医師の方のお話を聞き、そして講話の感想文を講師の方に送って、そのお返事をいただきました。その中で印象に残った言葉があります。「別に話さなくてもいいんです。本当に困っていたら言葉にできません。ただただ…そばに居てあげるだけで良いのです。」今まで友人に何もできていないと思うことがたくさんありました。しかし、医師の方から言葉を頂いて、私がしていたことも友人の何かのためになっていたのかもしれない、友人を少しでも救うことができていたのならいいなと思えました。

中学校での友人との関わりや医師の方との交流は、私が医師を目指そうと強く思うようになるきっかけとなりました。そして人と人との繋がりの素敵な部分に気づき、人との出会いを大切にしていきたいと改めて感じました。医学部を目指すべく、高校入試に向かい、無事第一志望に合格しました。


~高校生編に続く~

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