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家族にとっての良い環境とは

良い環境と一口に言っても、環境にはたくさんの構成要素があるし、「良い」の基準は人それぞれ。

私たちの家族にとって「良い環境」とは何なのか、改めて考えてみた。

おおらかな土地

自然の中で気軽に遊べるところがいい。物欲を刺激しやすい情報が多いところではなくて、人が人として子どもが子どもとして自然体になれるところ。

人と所有物を比較して自分を見失うのではなく、だれかと助け合ったり経験を共有することで自分を満たせるところ。

近所の人たちとコミュニケーションが取れて、子どもたちに生活音を注意しなくていいところ。

農業従事者にはおおらかな人が多い。と思う。自分の力ではどうにもできないし、不測の事態を誰かのせいにもできない。「自然に」身を任せ、完璧さを追い求め過ぎないような、そんなところ。

そういう土地には、子どもたちも子どもらしい子が多い気がする。素朴で素直、はいつでも愛される要素だ。

ゆったりした広さ

都会の土地は高い。お金が腐るほどあるなら便利な土地に広大な土地とコンパクトな家を買って広々と住むのもいいかもしれない。だけどそんなの無理だしね。

窓を開けたらすぐ隣家の壁、というのは避けたい。大きい家は望まないけど、敷地は広くしたい。

家の前で子どもたちが安全に自由に遊べる。このことがどんなに尊いか、今のアパートに暮らしていると痛切に感じる。

交通量が多くない(極端に少ないとかえって危険な気もするけど)。学校までの道のりに安心感がある。
思えば、大人になって(もうだいぶ経つけど)「歩く」ことが極端に減った。沖縄は車社会なので、免許をとった18歳のその日から歩かなくなった。歩き疲れるのはもっぱらショッピングモール内。

もちろん大人の私たちもだけど、子どもにはその足でいっぱい歩いて、逞しくなってほしい。
新しい発見が多い、風や音に敏感になる、自分を見つめる時間になる、ことも「歩く」ことのメリットじゃないかな。

家族と会える距離

ほんの少し前までは、海外への移住や2拠点生活も本気で選択肢の一つだったし、子どもの学校のことを考えて県外への引っ越しも話し合ったりした。もともとは家を建てることに興味がなかった私たち。賃貸でその時々のベストを求めて住み替えていく方が合っていると思っていた。

だけど、2020年の新型コロナで人の往来が制限され、大切な人と離れて暮らしている人たちが不安や悲しみで心をいっぱいにしている姿を見たとき、家族と気軽に会える物理的な距離が必要だと分かった。

これから新型コロナウイルスの混乱は落ち着き、国内や海外の往来も徐々に元に戻っていくだろうけど、私たちのように繋がれることの大切さに改めて気づいた人は多いと思う。

都会寄りの田舎

沖縄の地価はどんどん上がっている。中南部に家を建てられるのは、公務員か、土地を持っている人か、狭小住宅を選んだ人か、だろう。(個人の見解です)

上記のどれでもない私たちが、土地から購入するとなれば、沖縄の中でも田舎にはいるような北部や那覇よりずっと南の南部であれば、手頃な値段の広い土地が結構ある。

自然の中で暮らしたいとは言っても、山籠もりをして自給自足の生活をする力もなければ、適度に文明の利器にあやかりたいわけで・・沖縄は素晴らしいことに、車で10分も行けば何でも揃う便利さと田舎さとのバランスに優れた場所が普通にあるのです。

環境を買うということ

家はリフォームできても、土地は変えられない。
昔は親族がいるところに住み続けるのが当たり前だったのだろう。
今は選べる自由さがある、といえば聞こえはいいけど、忙しさやらギスギスやら色々なモノに追われるように環境を探して選ばなければいけない時代なのかもしれない。

環境は大事、だと思う。
たとえ良い環境でなくても、不便な中でやりくりする生活が充実感を与える場合もあるだろう。だけど目の前により良い環境があるのなら、それを選択できるだけの力があるのなら、私たちは喜んで環境を買うことにする。


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