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嘘をつくのはやめておこう

中学から高校に進学した頃って、みんな調子に乗りたい時期ですよね。

参照
そんな部屋あるん?てぐらい狭くて暗くて怖い部屋 高校野球の思い出

高校に入りまた”一年生”という立場に置かれる自分を若干強がりながら、
高校生活にウキウキしたい。そう思っていましたが、

野球部に新一年として入部した時も、かなりひどく先輩には叱られたし、
叱ってもらったと言っても良いと思います。

なぜかミスをした時とか、悪いこと分かっていてもしてしまった時に、
人間は嘘をつきたくなりますよね?


爺ちゃんを勝手に逝かせた先輩
ちなみに僕の先輩がまだ後輩だった時。(僕たちが入部する前)
彼が完全な寝坊をして、間に合わないとわかった時に、彼は先輩から指導を受けた後で、寝坊したなんて到底言えない立場だったので、

「おじいちゃんの葬式」

と言ってなんとかその日をやり遂げた。

普通はそこで終わるが、
次の週の練習試合に彼のおじいちゃんが試合を見にきて凍りついたらしい。
先輩の同期が「おい、あれお前の爺ちゃんじゃね?」というのを
「なんでもするから」と死ぬ気で防いでいたらしい。

そりゃチームメートとしては死んだはずの友達の爺ちゃんがスタンドに座っているのだから不思議でしょうがないが、爺ちゃんは現に普通に生きている。爺ちゃん側は何も悪くない。

お母さんに近況報告していたフジイ君
皆さんもある程度想像できると思いますが、
部活に入る人間は、みんながみんな高い目標を目指している訳ではなくて、
例えば「その部活入っていればカッコがつく」とか、「とりあえず入ってみた」とかが結構多いと思います。

後輩のフジイ君は、多分結構曖昧な気持ちである程度本気の野球部に入部してしまい、その雰囲気に合わなかったのか、
ただ単にその時の彼が、結構な反抗期だったのか。

フジイ君の生活、また野球部内における態度は、かなり酷かった。

練習中も声は出さない。

先生などに対し、僕、私ではなく「自分」と言わないといけないのに、
「俺」と言うとか。

極め付けは、先輩の試合を見学している時に携帯をいじっていたという事だ。前代未聞である。開拓者フジイ君

それを聞いた、僕の同期が、彼を部室の前に呼び、
態度が悪い数人を彼の目の前で注意した後に、
最後に結構な勢いで叱ろうとしていた。

同期:おい、お前、なんで試合中に携帯いじってんの?
フジイ: 沈黙。。。

恐らく彼は、僕の同期が携帯のことを知っているとも知らなかったから、
びっくりして頭が回っていない。
(実際先輩に言い詰められると、 緊張します。)

同期:いや俺知ってんだよ。お前この前の試合中携帯いじってたこと。
フジイ: あ、はい。

同期:あ、はいじゃねーだろ?!
フジイ: はい!

同期:携帯いじって何してたんだお前?
フジイ: 沈黙。。お、お母さんにメールしてました。


お母さん?!

携帯のアプリでゲームをするとか、
彼女にLINEするとか、
Youtubeを見るとか、色々ある中で、
結構ガタイの良いフジイくんから出てきた、確実に200%言い訳な:

お母さん!?

彼の言い方からして確実に嘘なのはまるわかりである。

同期:は?お母さん?笑、
   試合中ずっと携帯いじってお母さんになんでメールするんだよ?!
フ: え、えっと、イニングごとに試合の近況報告をしてました。

お母さん!熱烈なファン!
入部したてから熱烈なファン!お母さん!

フジイ君の勝ちであった。

その後もフジイ君の態度は変わらず、彼は部活を辞めて行ったが、
僕たちの卒業式に、野球部が集まっているところで彼が通りかかり、
みんなの写真をとってくれた。フジイ君ありがとう。

彼が他の同期が注意されている30分ほどの間正座で待っていて、
彼が呼ばれた時に足が痺れて陸上部の下駄箱に突っ込んだのは伝説である。

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