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けテぶれ実践振り返り

1学期の自分の取り組みを思い出せる限り思い出してみる。
ちなみに、持ち上がりの6年生。昨年度から少し似たような取り組みをしている。

学級経営のテーマ

まず、今年度の学級経営のテーマは、
子どもたちが"今も未来も"幸せであれるように!である。

そのために、
①自己選択、自己決定
②心理的安全性

をキーワードとしていた。
こんな感じで。

①自己選択、自己決定
決められたことや与えられたことをやるのではなく、自分で選んだことや決めたことをやる方が幸福度が高い。かつ、今後の人生において自分をコントロールし、動かす力は必須であり、その力こそが自分を幸せに導く力である。
そして、その中で自分を見つめ直し、自分について深く知ることができる。"自分"という存在について深く理解することもこれからのAI時代を生きる上で必要な力である。

②心理的安全性
自分の自由を侵害されることなく、選んだことや決めたことをきちんとできる場であること。それは今の自分が幸せであれるために必要なこと。
そのために、互いを認め合いながらも健全な衝突ができる関係であることが大切である。だから、相手をまるっと理解する「聴く」と健全な衝突の中で高め合う「訊く」を大切にする。

みたいな。


ノートかワークシートか

①の実現に向けて「けテぶれ」的な学びのデザインに取り組んでいる。

今年度の初めは、計画と振り返りの分量を制限したくないと考えて、「けテぶれノート」に毎時間の計画と振り返りを書くようにしていた。(教科の学びは各教科ごとのノートに)

しかしここで問題が発生!!

テストの大分析の際、自分の記述を振り返りにくく、どうしても浅くなってしまった。
また、計画を立てる時にもこれまでの自分の学びの計画と振り返りを見返すのが難しく単発になってるような印象をもった。

というわけで、一冊終わるくらいのタイミングで「大計画シート」に全て記入する方法へ。

これで一つの単元を見通すことができ、これまでの計画や振り返りをもとに次の計画を立てられるようになった。

ただ、どうしても枠ができるので記述量が減ってしまった。
そこで、Twitterへの皆さんの投稿をもとにこの掲示を作成。

そうそう、そういえば。
計画と振り返りの時間の過ごし方もいろいろ悩んだ。
班の形で相談しながらとか、書けたら全体発表とか。

1学期の終わりに一旦しっくりきたのは、上のポイントをもとに、「まずは1人でとにかく自分と向き合って書こう!1秒も頭を止めない!あと4秒もある!(by黒子のバスケ)」とか言いながらとにかく書く。その上でもう1人で書けることはない!てなったら周りの人と紹介しあってごらん!て感じ。

また、

をもとに、
「45分後の君へ(by進撃の巨人)」だねー!とか言いつつ、今からこうやって過ごすからね!!というメッセージを45分後の自分へ残しておこう!そして振り返りの時に、計画したことと野生の自分とを比べて言葉にしておこう!
と語るのが最終的には非常にしっくりきた。

というわけで(?)、今はノートではなくシートでの扱いがしっくり来ている。
星を付けて評価に繋げるのも、全体を見通せる方がやりやすい。

あとは、なぜか計画シートがなくなることがあるという七不思議くらいか…。(あなたの情報が詰まってるよー!分身だからねー!大事にねー!と声を掛け続けている)


漢字小テスト&単元末テスト

漢字小テストはなんやかんや調整をして、金曜日の朝に10問テスト。こちらで丸付けをして5時間目に大分析と大計画とした。基本毎週。

これは、漢字の習得以上に「学習力(自ら学ぶ力)」を高めるため、宿題でけテぶれを回す練習をすることに重きを置いている。

4月当初は、子どもたちにもそれを伝え、だからこそ1学期中は原則毎日提出しよう!と伝えていた。

が、GW明けくらいでこれは破綻している。

いろいろ原因はあるのだろう。
彼らが思いのほか放課後忙しすぎること。
こちらの語りがハマってないこと。
漢字小テストに向けて学習する必要がないこと。
などなど。

実際、学習を全くせずに9割以上取れる子も数名いる。それを否定するつもりは全くない。これまで粘って身に付けてきたり、日々漢字を使うことで習得できているだけだから。全然それで構わないが、一方でその分どこで「学習力を伸ばす練習をするのか」については考えたいよねという話はする。
だからこその加点を設けているわけではあるが、それもイマイチハマってない子が多い印象。

が、焦ってはいけない。

ちゃんと子どもたちを見ていると、
6月の終わりから突然"けテぶれ"が腑に落ちたのか頑張り始め、漢字テストも伸びてきている子がいる。
基本的には全然宿題に取り組まないが、たまにどうにか沼から抜け出して取り組んでくる内容が素敵な子がいる。
家ではできなくても、授業中に学習力を伸ばそう!自分と向き合おう!と頑張っている子もいる。

子どもたちなりに自分の今を受け止め、「家庭学習」という難しいフィールドで自分の気持ちと戦っているんだと思う。

だからこそ、こちらができることは、
できる限り毎朝、全員と宿題についてのトークをすること。

朝宿題を持ってきた時に、どんなことをやったのかについて簡単に話す。やってきていない子も来てもらってトークする。

この時に、金曜日に書いた漢字の大計画シートが役に立つ。それをもとに計画通りやっていないのか、計画ではやる予定だったのか、このペースで100点取れるのか?そもそも計画は立てられているのか?などトークを繰り返す。(大計画シートが家で埋もれている子もいるが…)

2学期も大分析タイムをきっちり取りながら、子どもたちが受け止めて自らの力で前へ進めるきっかけを作っていく。

また、単元末テストでも同じように大分析タイムを設けるようにしている。これについては、時数が相当難しい状況のため、2学期以降は、子どもたちの学びの様子を見つつ、配当時間内にテストまで終えるデザインにしたい。

単元末テストは合格点を80点とし、「全員がこれを越えられるようにみんなで学んでいこう!」と声を掛けている。正直きちんとできているかというとまだまだできていない。

これも「大分析」の時間を繰り返すことで、より頼もしさが増していくのだろうと思う。

その際、具体的な振り返りの視点を与えつつ、「自分」という存在について深く理解するためにこういう学びをしていること。「学習力」を身に付けることが必ず自分の人生を幸せに生きることにつながること。を語り続ける。これでしかないなあと今は思う。



学びのマイル

そういえば、これらの学習力を視覚化するため星を集め、100個たまるごとにシールを選んでファイルに貼れるシステムを作っている。
これによって4月の宿題のスタートダッシュは本当にすごかった!その後の失速はこちらがそれに甘えた面もあるなと思うが…。

これは相変わらず今もハマっている子たちが割といる。
宿題や大計画シート、生活けテぶれなどで片っ端から価値あるものには星を付けているため、1学期中に1000枚の大台を突破した子もいる。

これは、自分の学習力が可視化されるものであり、1週間や1カ月間の自分を振り返る時の大切な材料ともなる。どういう時に自分は頑張れるのか?なぜこの期間は学習力が高いのか?など。そのため、この取り組みは卒業時まで続ける予定である。

ただ、当然ハマらない子もいる。帰りの準備の時に星の数塗り潰してねー!と声は掛けているものの怠る子たち。明らかに手間ではあるわけなので、ここでもこの取り組みの価値を語り続けるしかないし、愚痴愚痴言うのではなく鋭く語れるようにしておかなければならないのだと思う。



生活けテぶれ

生活けテぶれもはじめの頃は「けテぶれノート」に書いていた。が、授業と一緒になってしまうなど少し扱いづらかったので、別でワークシートを作った。

ただ、学校の時程の関係でなかなかゆっくり書けずに「今日やれる!やろう!」という扱いになり、2週間に一回(正直行事等で確実ではない)行う「自分探究」が浅くなってしまっていた。

ただ、1学期の終盤は、1分でもいいし1行でもいいから毎日書こう!と決めて子どもたちと取り組んだ。そういう続け方の方が内容も深まっていたし、昨日の自分を生かして計画が立てられていた。

毎時間の授業でできているのであれば、負担を重くしてやらなくても意味はあるのか?など考えているので、ちょっとここら辺は2学期に向けて練り直したい。

とはいえ、この取り組みによって目に見えて自分の行動を改善できている姿も見られているので効果は大きい。必ず続けていきたい。
今打っていて、「学びのマイル」と繋げちゃうのもありかな?と思い始めた。
こちらもけテぶれしていこう。


まとめ

今、ざっと思い付いた限りではこれくらい。
自分の取り組みの現状や課題をまとめ、今後に生かすとともにリアルな状況をまとめておくことが誰かの役に立つかも?と思い、記事にしてみました。
また思い付いたことがあれば追記します。
お読みいただいた皆さん。ありがとうございます。

最後に、僕のこの実践はこちらをもとに構築されたものです。
ご紹介させていただきます。

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