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きみトリ×ラーンネット 10代とトリセツをつくる授業 第2回レポート

きみトリプロジェクトの稲葉麻由美です。

ラーンネット・グローバルスクールさんとのコラボ企画「10代とトリセツをつくる授業」の第2回目を7月14日にオンラインで実施しました。

第一回目のレポートはこちらです。
https://note.com/manabi_share/n/n3dc4d9527664

前回からの取り組み

1学期のテーマは「イヤだとOKのトリセツをつくる」です。前回6月に、イヤだとOKのトリセツをつくるためのレクチャーをして、

●自分の「イヤだ」はどんなときに出るんだろう?を見つめる
●その「イヤだ」は相手への反応として出てしまうことが多い。けれど、実 は自分の内側にあることに気づく
●自分の「イヤだ」は大切。あったままでいい
●「イヤだ」だけだと人とつながるのは難しい。だから「こうしてほしい」「これならOK」の「リクエスト」が出せるようにしたい

を考えてもらい、トリセツのネタを集めてきてもらえるように依頼しました。

子どもたちは、前回の授業終了後から、さっそく「イヤだとOK」の実践をして、家族で話したり、クラスの中で話したり、行事のときに「イヤだ」のある人とどうしたら一緒にいられるか?を対話して、ルールを変更してみるなどに取り組んでくれました。

そして、自分なりの「トリセツ」をつくってくれました。

2回目は、当初の予定では授業の中で、
トリセツを書く(つくる)→ トリセツを発表する
をするつもりでしたが、授業までにすでにトリセツはできているとのことで、
各自トリセツを発表する → クラスで一つテーマを取り上げてトリセツ検討会をする
でやってみることにしました。

トリセツ検討会とは、「OKがなかなか見つからない」「ひとりで考えてもOKが思い浮かばない」など少し難しい「イヤだ」についてみんなで意見を出したり、対話してみるものです。

トリセツの発表

小学5,6年生の13人全員が、各自作ってきたトリセツを発表してくれました。
前回渡したワークシートを埋めて、トリセツにして発表してくれた人、パワーポイントにまとめて自分なりに分析し、視点や気づきを共有してくれた人、「イヤだ」をカテゴライズして発表してくれた人、「なんでかわからないけどイヤだ」があるという発見をシェアしてくれた人、どうするとOKになるか周りの人と相談してサインを考え出した人など、いろんな発表がありました。

ひとりひとり本当に個性的で、自分の「イヤだ」に対して、深堀りし、よく観察して、どうなると「OK」か?ということを導き出していました。
とても斬新で、なるほどなあ!!と驚く発見があったり、大人では思いつかないかもしれないと思うものもあり、子どもたちの柔軟な発想力に勇気づけられる思いがしました。

また、発表を聞いていたほかの子たちから、
「すごーい!」
「その気持ち、わかる~」
「これクラスの半分には当てはまりそうかも」
「ほかの子のイヤだがわかって、よかった」
などの声が聞かれました。
クラスの全員が、ひとりひとりの声に耳を傾け、自分事にして考えていく様子が伝わってきました。これは本当にすごいことだと思います。
子どもたちのみずみずしい感性を目の当たりにして、この時期に人とどう関わるか?ということを学ぶ大切さを実感しました。

トリセツ検討会

トリセツ検討会は、クラスのみんなに聞いて、一つ対話してみるテーマをとりあげることにしました。
今回は、「家族の中でイヤだがあり、OKが見つからない」ケースで、対話してみることになりました。
家族は同じ家に住んでいることもあり、OKを見つけるのが難しいことがあります。家族のことで悩んでいる人は一人ではないことや、解決策がなくて長いこと悩んでしまったり、OKなんてないとあきらめてしまうこともありそうなので、みんなで対話してみることで、なにか新しい発見があるとよいなと思いながら見守っていました。

「あきらめないでほしい」という意見が出たり、ひとつひとつ丁寧に聴いて、「こんな対応はどう?」と提案が出たりしました。
第三者であるからこそ、そして、そこに友達を大切にしたい想いがあるからこその言葉に、わたしはとても感動しました。真剣に考えて、真剣に言葉にしてくれる。そんな関係性が育まれているのだなと実感し、ラーンネット・グローバルスクールでの日々の取り組みや、ナビゲーターの方々の温かい関わりが感じられました。

今後は・・・

1学期の取り組みは、これで終了です。
ですが、トリセツ検討会は今後も続けてくれそうですし、イヤだとOKのトリセツは日々の中でどんどんブラッシュアップされて、更新を続けるのだと思います。トリセツは一度作ったら終わり、というわけではなく、このように取り組めるのだ、このように社会はつくっていけるのだ、ということの実践だからです。子どもたちがどんなトリセツをつくりながら、成長していくのか本当に楽しみです。


2学期は高橋ライチさんによる「聴く」をテーマにした授業が行われる予定です。
2学期は現地でリアルに会って授業ができるといいなあ!!!
私は2回ともオンラインでしたが、いつか現地へみんなに会いにいきたいです。

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