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データの集め方③(マーケティングリサーチとデータ分析の基本より)

データの集め方②も合わせて御覧ください!
データの集め方①②で、どのような調査項目をどのような対象者に対してリサーチを行っていくかを学びました。
本回は、ではどのくらいの数の対象者が必要なのか?どのように対象者数を決定するのか?について見ていきます。

サンプル数とサンプルサイズについて

実際の対象者数の決定方法の前に、統計用語も一緒にインプットしていきます。
学ぶ用語は”サンプル数”と”サンプルサイズ”です。

サンプル数

「東京に勤務する会社員の就労意識」という調査を行う際に、足立区と世田谷区で比較を行ってみようとなりました。
すでに、母集団=東京に勤務する会社員の標本を取得しているとします。
このとき、足立区と世田谷区でそれぞれ標本を分けて比較していきます。
このように、同じ母集団の中でも標本の性質が少し異なるものをサンプルといい、足立区・世田谷区で標本を分けた場合、母集団に紐づくサンプル数は2となります。

サンプルサイズ

サンプルの中には、それぞれの対象者(個人)が含まれています。
このサンプルの中にいる個人の数(対象者の数)をサンプルサイズといいます!
サンプルごとに比較する場合、サンプルサイズはなるべく揃えるようにしましょう。

サンプル数とサンプルサイズの違い

サンプル数とサンプルサイズの違いもイメージで掴んだほうがわかりやすいので見てみましょう!

サンプル数とサンプルサイズの違い


回答数の決め方

では最後に、対象数の決め方について見ていきます!

割付設定

割付設定とは、リサーチの回答者数がどの程度必要かを決めることを指します。割付設定にはいくつか方法があるので、それぞれ見ていきます。

均等割付

均等割付とは:対象の属性などに応じてその差を見たい時などに用いる方法です

均等割付の例

母集団構成比

母集団構成比に合わせた割付とは:全体の傾向や実態を把握したい時に用いる方法です

母集団構成比の例

標本誤差早見表

割付設定で出した、対象者から得られるデータが実際に信頼できるものか?をしっかり検討する必要があります。
通常、回答数が少なくなればなるほど(母集団の数から遠ざかると)信頼性は下がってしまいます。
→なんで?「東京に勤務する会社員の就労意識」を知りたいのに、アンケートの対象者が3人だった場合、東京都の傾向というよりもその3人個人的なデータに偏ってしまうため
こんなときに用いるのが標本誤差早見表です!
標本誤差早見表とは?
サンプルサイズ(調査対象者)の人数がどの程度必要か?という点を検討する際に、その回答がどのくらい信頼をおけるかを検討するために用いるもの!
同じ条件下、同じ調査を実施した際に同じような結果がでるかどうか?を事前に確認しておくということ。

引用:KOTODORI(https://kotodori.jp/strategy/number-of-samples/

サンプルサイズを決めるときは、早見表を使うのが便利です。サンプル数を導くためによく採用されるのが次の早見表です。

KOTODORI:https://kotodori.jp/strategy/number-of-samples/

データの集め方について学んできました。
データ分析は分析する前から戦いが始まるので、今後もデータの集め方やリサーチの行い方の紹介は続けていきたいと思います。

マーケティングリサーチとデータ分析の基本
https://www.subarusya.jp/book/b353378.html

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