銀行がここにきて店舗強化。「時代特有」の変化を捉えよう。
銀行って支店を統廃合を繰り返して店舗数を減らしていたイメージありますよね。でもここにきて店舗強化として支店を増やそうという動きが出てきています。
それは何故か?時代の背景を捉えながら解説していこうと思います。
■そもそも支店を統廃合に仕向けた低金利時代
「マイナス金利」という政策は非常に銀行には厳しい政策だったように感じます。各銀行は日銀の当座預金口座を持っています。
そこにお金を預けていたら「利息を取られる」という状況だったため、銀行が引き出してお金を市場に流してもらう経済活性化の施策だったが、
ポイントは、「民間の資金需要があまりにも小さかった」ため、みんな銀行に貯蓄することになり、「また利息を渡す」ことが起きてました。
銀行の法人営業が「預けすぎないでくれ」と使うように示唆していたこともありましたね。
銀行はお金を貸して利息で稼ぐ「手数料ビジネス」が崩れたので、経営課題として収益を上げるため「コスト圧縮」に向かいました。
支店の統廃合は、例えば、ATM設置にかかる電気代を削減できます。
また支店への来店数を減少させるため、各サービスの手数料金額の大幅な引き上げを実施しています。
数年前まで「50枚までは両替は無料」だったのが今では、「一律550円」になってたりします。
■ここに来て店舗を増やす傾向にある?
日銀のマイナス金利解除の影響もあるとは思いますが、ここにきて銀行が支店数を増やそうと動きがあります。
それは、1月からスタートした新NISAによる投資の口座開設数が増えたことが大きな理由なようです。
今まで投資に積極的ではない人も「新NISAになるから始めてみるか」と口座開設数が増加しています。
銀行としてもこの機会を逃すことはないので、今まで預金や決済ができる勘定系システムを使わない「投資窓口専用」の店舗を増やして強化していく流れが見えます。
これは時代の背景を捉えると「なるほど!」と思う部分であり、もともと土日はお休みのイメージがある銀行も「土日」も稼働日という「サービス業」の幅を広げることができますね。
りそな銀行は、商業施設に出張所を作り、投資以外にも、趣味の作り方など生活を充実させるサービスをこれから考えていくとしています。
ニュースや新聞の一部だけ見ると「ふーん」だけで終わることも背景が分かると「そうか!そういうことか」と分かるから面白いですね。
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