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思いを知ると、余計に没頭できる気がする。

今日は、このインタビューから。

ゲームにおける音楽って、
確かに重要な要素ではあるけれど、
それでもなかなか「メイン要素」にはならないじゃないですか。

ストーリー展開とか、キャラクタービジュアルとか、戦闘システムとか、
そういうのはメイン要素になりえても、
なかなか音楽そのものだけを注目して見るというのは、
どちらかというと「玄人目線」「ハマっている人の目線」になってしまう気がして。

でも、ゲーム音楽ってめちゃめちゃ奥が深い世界なんですよね。
今回のインタビューを読んで、ますますそう感じました。

ーーゲーム音楽って、プレイヤーは同じ曲を何時間も繰り返し聴くことになるじゃないですか。飽きずに聴けるように意識していることはあるんですか?
ザコ戦はだいたい、ミスなくプレイすれば4、50秒くらいで終わるように調整しているんですが、その直前に曲のサビが始まるようにしてるんです。これはシリーズを通していつもやってますね。
ーーえ? サビが聴けないようにしてるってことですか?
そうすると、簡単なバトルだと「ちょっと物足りなかったな」と感じるんです。逆に苦戦しているときはサビの盛り上がってる部分を聴けるという。何回も同じバトルをしてもらうために、音楽面でも工夫をしてます。
ーーサビに入るまでの秒数にこだわりがあったとは……!
その時間は毎作ちょっとずつ違ってて、「P5」はわりと短いです。開発の途中までは想定通りに進んでたのに、難易度とかを調整してバトルの時間がどんどん短くなっちゃって、「曲のタイミングがイメージしてたのと違ってる!」みたいになることもありますね(笑)。

普通にプレイしていると、本当になにげなく聴いてしまっているBGMですが、
いかにプレイヤーをゲームに没入させるか、夢中にさせるかのために、
わずかな秒数、音階のひとつにも理由がある、こだわりがある。

そこにこだわりがある、ということそのものも素敵だし、
さらに言えば、そのこだわりをこうやって私たちが窺い知ることができるのも素敵ですよね。
(こだわりが細かすぎて、普通にプレイしているだけではまず気づき得ないようなものもあるでしょうから…!)


どんな仕事にも、きっとあると思うんです。
そんなに日の目を見る、おおっぴらに取り上げられることはないけれど、
仕事の質を高めるために行われている「こだわり」というものが。

そして、そこにこそ、その仕事の本質とか、おもしろさとか、
そういったものが現れてくるのだと思います。
そんな「スペシャリティ」を知ると、その人の仕事ぶりや魅力というものがより違って見えてくるのかもしれませんね。

それは、単にゲームでいう「つくり手」と「プレイヤー」の関係性にとどまらず、
会社組織での、社員さんのその仕事・会社へのロイヤリティ向上とか、
あるいは採用場面での会社対求職者の関係性とか、
いろいろなものに応用されうるものだろうなあ、とも思います。

なにより、いろいろな人の「こだわり」に触れるって、楽しいですよね。笑
なかなか仕事の「裏側」をさらけ出すって、人によってはこっ恥ずかしいのかもしれないけど、そういう「背景」とか「思い」みたいなものを、いろんな場面で、いろんな人から聞けると楽しいだろうな〜。

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