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いっそしばらく都会にいたい、と思わず感じてしまった瞬間のこと。

まだ、先週末の「カメレオンズ・リップ」の話を引きずります。

幸運にも、福島でたった1公演だけやる日の予定がたまたま空いていて、
南相馬まではるばる行ってきたわけですが、
本当のことを言うと、実はこの日、予定は空いてないはずでした。

というのも、この週末、別の舞台とかを見る予定だったのです。
土曜日は、大阪・新歌舞伎座で上演の東宝ミュージカル「GHOST」。
日曜日は、エスパルスのアウェー戦(vsヴィッセル神戸)。
というわけで、この週末は関西遠征の予定を組んでいたのでした。

それが、週末南相馬に行けたということは、要するに関西遠征を断念した、ということで。
さすがに関西圏のコロナの状況を鑑みて、ちょっと厳しいな…と。苦渋の判断でした。
劇場とスタジアムに行く時間以外は、ずっとホテルにこもって余計な移動をしないようにすればいいのでは?と思ったタイミングもありましたが、
それでもさすがに今の状況で行くのは得策ではないなあ、と。

飛行機は払い戻し可能なプランにしていたので返金されるものの、
舞台&サッカーのチケットは、緊急事態宣言発令下ではないということで、払い戻し対応はなし。
舞台のチケットは定価の約半値まで下げてどうにかさばききったものの、
サッカーのチケットはまるっと無駄になってしまいました。
(ただヴィッセルに貢ぐだけの構図になったのがなんとも口惜しい…。)


遠征移動、とりわけ相対的に感染者数の少ない地方からの移動となると、無用なリスクをとることを迫られることになるわけで、行動には大きくブレーキがかかります。

一方で、もともと関西に住んでいたら、正直こんな状況でも、普通に出かけていたと思うんです。
「まんぼう」が適用されているとはいえ、公演・試合は普通に行われている。来場の自粛なども特に求められていない。
普段から通勤とかで移動してれば、もともとリスクにはさらされているわけだし、観劇・観戦のためだけに外出して、マスクを外すような状況もない、密になる場面もないのなら、新たに負担するリスクは少ない、という考え方もできると思うんです。

いっそ公演中止になるなら、どこにいても一緒だからあまり関係ない。
でも、今みたいな状況が長く続くようだと、結局、地方住みは都市部への移動を封じられて割を食う形になる。
こんな状況が続くなら、いっそコロナが収まる前までむしろ東京にいたほうが得なんじゃないか。
そんなことすら考えてしまっている自分もいました。


別に人混みが嫌になったわけでも、東京に嫌気が差したわけでもなく、自分の意志で宮城にやってきた私は、別に東京暮らしに未練があるわけでもないし、そんなことを感じるなんて、自分でもけっこう意外でした。

それでも、
「田舎と都会のイイトコ取りをして、心の底からハッピーに暮らしたい。」
やっぱりこの言葉を追い続けているのだなあ、というのも改めて感じて。

高頻度で移動をしているからこそ、どちらに偏るわけでもなく、
うまく「イイトコ取り」ができているし、
それができない、というのは、表立って不便・不快とかではないけれど、
やはり制約も大きかったのだなあ、と思います。

今でも東京は好きだし、都市に出ないと得られないものもある。
一方で、田舎にいなければ得られないものも、確かにある。
このバランスをうまく保ち続けるのが難しい世相ではありますが、
こんな状況でも無理のないバランスを、改めて探っていければと思います。

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