原爆の日「原爆は日本人には使っていいな」岡井 敏 著 -ハイドパーク覚書と、原爆・原発関連いくつか

「原爆は日本人には使っていいな」  – 2010/7/1 岡井 敏 (著)

ルーズベルトとチャーチルの会談の記録「ハイドパーク覚書」に、原爆は"be used against the Japanese" つまり、「日本"人"」に対して使用するとした恐るべき記録があります。
Amazonでは現在プレミアがついているよう(私が購入した2023/02/01時点では、¥380+送料で買えた)。内容が知りたい方は、こちらにも同様の内容が書かれているそうです。
核兵器は禁止に追い込める: 米英密約「原爆は日本人に使う」をバネにして  – 2016/4/26 岡井 敏 (著)

ハイドパーク覚書は広島平和記念資料館にも展示されており、かつては翻訳は”日本に”と展示していましたが、岡井氏の奮闘により、”日本人に”と変わった経緯があるそうです。すごい。
なお、岡井氏は翻訳を正す事より、平和記念館がハイドパーク覚書の意味をどう理解しているかに拘っており、事の重大さを理解しないで機械的に処理するなら、むしろ翻訳を修正しないで欲しいと主張しており、意図が汲み取られなかったと書いています(確か。うろ覚えです)。私は、記念資料館の意図がどうであれ、日本”人”へ と翻訳が修正された事は、我々日本人が歴史を知る上で非常に意義がある事と思います。
広島平和記念資料館を訪れる方は、是非ハイドパーク覚書を確認してみてください。

ハイドパーク覚書を含め、米英の原爆の開発および使用計画について詳しく解説している動画はこちら
 【今、世界はどうなっている?】林千勝×水島総 第23回「新世界秩序への抵抗は企業社会主義との戦いに~ヒロシマから始まる反転攻勢とアメリカ第一主義を憎むロックフェラー」[桜R5/2/18]


他、原爆・原発についていくつか紹介
原爆について
死の同心円: 秋月辰一郎 (著)
長崎で被爆した秋月医師の日記をベースとした著書。原爆が投下された日も、その翌日も、毎日診察を続けた立派な方です。
人が死ぬ様子が淡々と描かれている場面は、「雪風ハ沈マズ」を思い出しました。


原発について
原発・正力・CIA: 機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書) 新書 – 2008/2/18
有馬 哲夫 (著)

日本に原発を作る事についてはいろいろな思惑があったようですが、その中で大きな役割を果たした正力松太郎(CIAコードネーム:ポダム)を中心に記されています。このようなアンクラシファイド(unclassifiedもしくはデクラシファイドdeclassified=機密解除)された事実を、どんどん歴史の教科書に載せよう。


超小型原子炉の教室 単行本(ソフトカバー) – 2022/7/19
苫米地英人 (著)

原発推進の本ではありません。どうせ使うなら、安全な技術=”超”小型原子炉を使おう、という本です。超小型原子炉については、下の服部禎男博士の著書を読んでください。2022年に出版された本ですが、現在ビル・ゲイツや三菱重工が進めている小型原発(”超”小型原発では無い)の宣伝に使われる恐れがある、と著者の苫米地博士がおっしゃってましたので、混同しないようご注意ください。


遺言~私が見た原子力と放射能の真実~ 単行本 – 2017/11/23
服部禎男 (著)

超小型原子炉提唱者の服部禎男博士が、遺言としての思いを込めて書かれた本です。まだご存命のはず。


最後に、私は、原発は代替方法が無い現状では反対できない、と考えています。代替方法とは、電力源としてだけでなく、エネルギー自給率・安全保障・経済性等を包括して、現実的に代替できるかどうかです。かつて日本が戦争に突入した原因の一つがエネルギーだった事を、我々日本人はしっかりと記憶しておくべき。

参考 尖閣に石油等膨大な海洋資源がある論について


2023年8月15日追記
その②書きました


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?