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東京の休日 #73 〜『ミネアポリス美術館展』素晴らしき日本画が来日しております〜

久しぶりに訪れた美術展。

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それがとても素晴らしいもので
あったことにひどく感動しております。


サントリー美術館 開館60周年記念展
ミネアポリス美術館 日本絵画の名品
2021年4月14日(水)~6月27日(日)


室町の水墨画から、江戸の浮世絵までが
一堂に会する展覧会でした。

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作品の数々が所蔵されているのは
アメリカ・ミネソタ州にあるミネアポリス美術館(通称Mia)。

その有数の日本画コレクションの中から
選りすぐりの作品が
今回「来日」を果たしました。


まず出迎えてくれるのは室町時代に描かれた

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雪村周継
《花鳥図屏風》。

墨絵でありながら
羽ばたく鳥たちが生き生きとしています。


さらに、お隣のこちらの屏風も圧巻です。

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山田道安
《龍虎図屏風》

龍と虎の迫力は、今までにみたことのないようなものでした。


続いてのエリアでは
江戸時代の「狩野派」の作品を
鑑賞できます。

今回とても印象に残ったのは
女流絵師・清原雪信の作品でした。

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《騎獅文殊図》(左)
《飛天図》(右)

どちらも緑の美しさと全体の柔らかさが光ります。


次の風景と物語に焦点を当てたエリアでは

江戸の景色が麗しく描かれた

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《武蔵野図屏風》や

きりぎりすが登場人物になっているとても面白い

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伝 住吉如慶
《きりぎりす絵巻》
を興味深く拝見させていただきました。


続いて、
展示されているのは「琳派」の作品です。

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伝 俵屋宗達
《伊勢物語図色紙「布引の滝」》には
ありがたいことにこうして現代語訳を
添えてくださっています。

この裏表の絵柄の異なる
うちわも素敵です。

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酒井抱一
《源氏物語「秋好中宮」・白萩図》


酒井抱一のこちらの作品にも
惹かれてしまいました。
躍動感と繊細さを兼ね備えていているのです。

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《楸(きささげ)に鷦鷯(みそささい)図》

その弟子、鈴木其一の作品もとても素敵でした。

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《三夕図》
哀愁ただよう夕暮れ時の景色が
それぞれ描かれています。


さらには、伊藤若冲の鶏の屏風も
展示されていました。

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《鶏図押絵貼屏風》


若冲の
初日の出と老木をテーマにしたこちらも印象的。

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《旭日老松図》

鶴の親子の愛らしい姿が描かれたこちらの屏風は
曽我蕭白(そがしょうはく)の作品です。

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《群鶴図屏風》


そして、いよいよ浮世絵です。

吉原の店先を描いた情緒ある
こちらの作品も

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鈴木春信
《見立渡辺綱と茨木童子》

夕立の風景も

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鳥居清長
《三囲神社の夕立》


雪景色も

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歌川広重
《東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪》

京都の川床も

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歌川豊広
《鴨川納涼図》


富士山も

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葛飾北斎
《諸國名橋奇覧 飛越の堺 つりはし》(左)
《冨嶽三十六景 山下白雨》(中央)
《冨嶽三十六景 甲州 三嶌越》(右)

どれも物語を感じる素敵な作品でした。


最後に展示されていた
大正時代の優しい印象の絵画も
とてもよかったのです。

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池田蕉園
《花見図》

足早ではありましたが、
日本美術の流れを愉しくたどることができました。

素晴らしいひと時でした!

写真・文=Mana(まな)

『サントリー美術館 開館60周年記念展
ミネアポリス美術館 日本絵画の名品』

会期:2021年4月14日(水)~6月27日(日)
開館時間:10:00~18:00(金・土は10:00~20:00)

※4月28日(水)、5月2日(日)~4日(火・祝)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
定休日:火曜日
※5月4日は20時まで、6月22日は18時まで開館
この後、福島県立美術館(2021年7月8日-9月5日予定)、MIHO MUSEUM(2021年9月18日-12月12日予定)他に巡回するそうです。


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