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東京の休日 166 〜【ルーヴル美術館展 愛を描く】@国立新美術館:ふたたび「愛」をたしかめた会期終了間際のこと〜

皆さまどのような時に
「愛」をみますでしょうか。

大切なひとに
口づけをした時

言葉がじんわり
心に広がった時

大事なものを
手で包んだ時

さまざまあるかと思います。



今回ご紹介する展覧会は
そんな「愛」がテーマ。

「ルーヴル美術館展 愛を描く」
2023年3月1日(水)〜6月12日(月)
国立新美術館(六本木)

さっそくどのような
「愛」をみられるか

ご紹介してまいりましょう。




と、その前に
今回の展覧会の「全体像」のお話を。

世界最大級の美術館
フランス・パリにある
「ルーヴル美術館」より
作品が来日しております。

その数73点。

16世紀から19世紀半ばまでの
「愛」にまつわるものとなっています。




それでは、
さっそく作品をみてまいりたいと思います。

愛を解釈する上での
「キーワード」とともに。


「アモル」

フランソワ・ブーシェ
《アモルの標的》
1758年


愛を司る神様、
キューピッドのことです。

恋は、アモルの放った矢が
ハートを射抜いた時に生まれると

「ギリシア・ローマ神話」の中では
言われているそう。

まさに、その瞬間が
描かれた大作となっております。




「アダムとエバ」


ピーテル・ファン・デル・ウェルフ
《善悪の知識の木のそばのアダムとエバ》


「ギリシア・ローマ神話」と並び
愛を含む文化を生み出したのが
「キリスト教」。

旧約聖書には
神は、最初の人間「アダム」をつくり、
アダムのあばら骨から最初の女性「エバ」を
つくった記されています。

こちらの作品は、
その夫婦となった二人が
禁断の果実を口にしようとしている場面です。




「イエスとマリア」

サッソフェラート
《眠る幼子イエス》


幼子イエスを優しく包む聖母マリア。

この親子の愛、慈愛は

いつの時代においても
人々のお手本となる「愛」のようです。




ここまでは
「ギリシア・ローマ神話」と
「キリスト教」に基づく
神様の「愛」。

ここからは人々の
暮らしの中での「愛」が主題です。




オランダの「風俗画」、
フランスの「フェット・ギャラント(雅なる宴)」

まずは、
オランダの「風俗画」

人間味溢れる
欲望がちらちらと見え隠れするような
作品が集められています。

その中でもひときわ
目を惹くのがこちら。

サミュエル・ファン・ホーホストラーテン
《部屋履き》


女主人の「不在」が表現されています。
鍵をさしたまま、部屋ばきを脱ぎ捨てたまま
向かった先は...




続いては、
フランスの
「フェット・ギャラント(雅なる宴)」。


貴族が優雅に
宴を開き、踊り、甘い恋を愉しむ。

その様子が描かれた作品を
大きなくくりでこう呼ぶそう。

どの作品も華やかさを纏うものです。

そして、顔を近づけてみると
男女の間の「駆け引き」もみてとれるよう。


これを象徴するのが

ジャン=オノレ・フラゴナール
《かんぬき》


男性が扉に「かんぬき」をかけた瞬間が
暗い部屋にスポットライトが
当たるかのような形で描かれています。

この女性の表情、
皆さまの目にはどう映るでしょうか。




そして、

「パストラル(牧歌、田園詩)」


牧歌的な風景の中で
紡がれる清らかな恋。

18世紀末から19世紀初めの
フランス革命後に流行した主題です。

ここでは
ふたたび神様が登場します。

フランソワ・ジェラール
《アモルとプシュケ》、
または《アモルの最初のキスを受けるプシュケ》
1798年

遠くを見つめるような
プシュケのまなざし、
アモルの繊細な手つきと、浮き上がる足。

この純粋無垢な二人が
ふれあう瞬間に

ひどく感動してしまうようです。





ということで、今回は
国立新美術館での会期終了まで
二週間となりました
『ルーヴル美術館展 愛を描く』を
ご紹介いたしました。

永遠のテーマ「愛とは」、
こちらを美しい作品を通して
考え、味わう機会となったようです。

皆さまにとりましては
どの「愛」が心にのこりましたでしょうか。




おまけ。

ミュージアムショップでは
こちらの二点をお土産に。

「ラヴ・ルーヴル ブレンド

(LOVE LOUVRE BLEND)

ドリップバッグコーヒー」

猿田彦珈琲との
コラボレーション商品。

フランソワ・ジェラール

《アモルとプシュケ》をイメージした

チョコレートの柔らかい甘みと
爽やかな果実のお味が広がる
ブレンドとなっています。

5枚の名作に彩られていることも
嬉しいですね。



「ルーヴルッ子」

創業昭和29年の「鎌倉紅谷」の
看板商品「クルミッ子」。

2018年の「ルーヴル美術館展」でも
大人気だったという「ルーヴルッ子」の
限定パッケージとなっています。




また、国立新美術館2Fのカフェ
「サロン・ド・テ ロンド」では
こちらをいただきました。

「ルーヴル美術館展 愛を描く」特別ケーキセット
ショコラブランと桃のムース、
オレンジロールケーキ、ベイクドチーズケーキ
3種盛り合わせ コーヒー付き 

フランソワ・ブーシェ《アモルの標的》より

愛の誕生の瞬間、
そしてアモルの愛くるしい姿が
三つのケーキで表現されています。




東京ミッドタウン(六本木)内も
こちらの展覧会のエッセンスが
ちりばめられておりました。

会期中三度も足を運んでしまいましたので
まもなく東京で閉幕してしまうことが
寂しくてなりませんが、


2023年6月27日(火)〜9月24日(日)
会場を「京都市京セラ美術館」に移し
開催されるそうです!

京都会場へも
伺いたい気持ちに♡


写真・文=Mana(まな)

「ルーヴル美術館展 愛を描く」
会場:国立新美術館 企画展示室1E
 東京都港区六本木7-22-2
会期:2023年3月1日(水)〜6月12日(月)
休館日:毎週火曜日
 ✴︎3/21(火・祝)・5/2(火)は開館、3/22(水)は休館
開館時間:10:00〜18:00
 ✴︎毎週金・土曜日は20:00まで
 ✴︎5/3(水・祝)、5/4(木・祝)、6/7(水)、6/8(木)、6/11(日)は20:00まで
 ✴︎入場は閉館の30分前まで
https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

「サロン・ド・テ ロンド」
住所:東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館 2F
営業時間:11:00~18:00(17:30 L.O.)
定休日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日に振替)
https://www.hiramatsurestaurant.jp/nacc-rond/

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