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箱根の休日 9 〜【成川美術館】日本画と芦ノ湖と和菓子と。うふふな旅のひと時を〜

箱根・芦ノ湖畔に立つ
「成川美術館(なるかわびじゅつかん)」


その日本画に
芦ノ湖を一望できる庭園に
箱根スイーツコレクションに

上質な旅の時間を
紡いでいただいたようでした。



さっそく館内の様子をお伝え...
とその前にまずは成川美術館の概要から。

1988年(昭和63年)開館

実業家・成川實(なるかわみのる)氏の
収集された「現代日本画」が所蔵品の中心です。

山本 丘人(やまもと きゅうじん)、
平山郁夫(ひらやまいくお)、
堀文子(ほり ふみこ)、
岡信孝(おかのぶたか)、
牧進(まきすすむ)の作品など

昭和中期以降の日本画コレクションは
4000点を超え
今もなお増え続けているのだそう。


美術館の設計にあたったのは
国技館・歌舞伎座・醍醐寺霊宝館・
京都南座などを
手がけられた今里隆(いまざとたかし)氏

芦ノ湖と箱根神社の平和の鳥居を
高台から見おろすことのできる庭園・ラウンジも
また魅力の一つです。

こちらの眺望は
NHKのお天気カメラの映し出す
箱根の景色として親しまれているでしょうか。



それでは、館内の
見どころをご紹介してまいります。


・世界に誇る現代の「日本美」がここに。

成川美術館が設立されたのは
「日本画の素晴らしさを国内外に広めたい」
という想いから。

企画展が変わるごとに
様々な現代日本画と出逢うことができます。

鑑賞していて感じたのは
この規模で昭和中期以降の日本画を
拝見できる機会はめずらしいということ。

作品は心奪われるものであるにもかかわらず
お名前を初めて知る画家の方々が
多いことには非常に驚かされました。

訪れた際に開催されていた企画展の中で
その世界に惚れ惚れとさせられたのは
堀文子(ほりふみこ)さん。

柔らかな色使いで描かれた繊細な花々。

夢の中に広がる風景のようなのに
どこか懐かしさもある。

展示室をぐるぐると
何周もしてしまいましたっけ。

お土産には堀文子さんの作品に彩られた
こちらの栞(しおり)を選びました。


現在は下記企画展が開催されています。

2023年7月20日(木)~11月15日(水)
黒光茂明 いのちの響きを聴く
清水 操 見果てぬ夢~沖縄の海を描いて
収蔵名作展 日本画の煌めき


・息をのむ「中国の秘宝」。

展望ラウンジ内とその近くに
展示されていたのが
「翡翠(ひすい)」と
「象牙(ぞうげ)」の作品。

あまりにさらりと置かれているので
見逃しそうになるのですが

《華夏文明 (かかぶんめい)》は
一度拝見し始めたら
目の離せなくなる名品でした。



・四季折々、刻々と変化する「芦ノ湖」を。

霞の春、蒼き夏、紅き秋に、澄み渡る冬。

日々ことなる表情を見せる芦ノ湖は
時間帯によっても同じに見えることはなくて。

これを一望できるのが
高台にある成川美術館です。

展望ラウンジ、その扉の向こうに広がる庭園、
そしてティーラウンジ「季節風」と
お好みの場所でこれを味わうことができます。


・「箱根スイーツコレクション」で優雅なティータイム。

箱根随一の眺望を
スイーツとともに愉しめるのが
ティーラウンジ「季節風」
(軽食もございます。)

山本丘人の代表作から
名付けられたそうです。

季節ごとにお菓子の変わる
「箱根スイーツコレクション」には
お抹茶も。

この時のスイーツは「小桃」でした。
小田原の老舗店のものだそうです。

また、お茶碗は
三上亮氏の作品。

作品でお茶をいただく贅沢まで
堪能させていただきました。



ということで
今回は箱根・芦ノ湖畔にあります
「成川美術館」の魅力を
お伝えしてまいりました。

作品、眺望に、ティーラウンジと
うふふっと心躍る瞬間に満ちていて。



最後に...
足を運ばれることがございましたら
⁡ぜひ敷地内の「大王杉」もご覧くださいませ。

樹齢3000年!といわれる長寿の樹「大王杉」。
芦ノ湖が3100年前に誕生したと
言われておりますので

この地を悠久の昔から
見守り続けてきた御神木ということになります。


写真・文=Mana(まな)

成川美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根570番
開館時間:9:00〜17:00
休館日:無休
http://www.narukawamuseum.co.jp


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