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今ここで大学院に行きたい気がする #4

オフィスアワーに行って、課題の内容を相談する。「リーディングはしてるから、もうちょっとだけ議論をまとめるといいかもしれない」という妥当な回答をもらう。「あと、院進の話もしたいって言ってたっけ?」最後の5分で話題をねじ込んでくれる。そうなんです、まだ検討している段階なんですけど。「イギリスの大学院は、基本的にmoney making institutionだから、以下のことを考えてから検討した方がいい」と彼が続けた。「ジェネラルなアドバイスになるけど、」

①学士の内容を修士を通して方向転換する必要がある時は修士をやった方が良くなるかもしれない
②大学の特性や場所を検討しなさい
③やりたい分野の教授がいるかちゃんと確認しなさい

とのことである。おっしゃる通りだ。

日本の歴史認識か、共同教科書を研究対象にしたいんです。「夏の間考えてみて、コースをいくつかリストアップして僕に送ってくれたら、セカンド・オピニオンをあげるよ、もちろん全てのコースを知ってるわけじゃないけど。」SOASとかもみてます。「オックスブリッジも見てみな、学士コースだと競争率が高いけど、院レベルだとそんなでもないコースがあるから、あと推薦状は書いてあげるからね、連絡して」オックスブリッジがそんな気軽に会話に出てきてしまう国に来てしまったんだなあ、と深く息をついたのと同時に、推薦状2枚の要件があっけなく整ってしまったのだった。私の卒論を見てくれる教授と、私の卒論をはじめとして色々話を聞いてくれている教授と、今の日本の政治学の教授。これで最低でも2枚は推薦状が集まります。

自分で外堀を埋めてどうする。


院に行きたいのだろうか?と思う。行きたい。学士でできなかったことがあることに卒論を書く前から気がついていて、これは私の能力不足ももちろんあるが、「学士で挑戦することを期待されていない」ことに挑戦したいという気持ちがあるから、というものもある。

就職活動に思いを馳せる。私はアルバイトで人に触れたり、留学支援で人に触れたりする。そこで気がついたのは、「人の笑顔」というものは確かに私の心のどこかを一時的に満たしてはくれるが、人生の中心にならないということだ。私は「誰かと一緒に何かを成し遂げる」とか、「誰かに幸せを届ける」とか、「プロジェクトを達成する」ことには[中心的な]興味を持っていない。一方で、「何かを理解しようとする」とか、「理解して文章に表現しようとする」ことにはすごく[中心的な]興味を持っている、というのがここ2年くらいでの発見である。生徒会とかやってたし人と協働するのが好きだと思ってたけど、生徒会でも会計業やってただけだしな、という根本的な発見。

それならば、その次に来るのは「その好きなことを仕事に重ね合わせる」か、「趣味のレベルに留めておくか」という問題だ。「自分がやりたいこと」が仕事に合致している必要はないのだと思う。別に生計さえ立てられれば、あとはどうにかなるわけだし、人生は一回きりだけど選択のチャンスは無限にあることが想像できる。だから、別に今生き急いで大学院に行かないで、年収初年度500万の道に進んでいけばいいような気もする。逆に、いつ死ぬかわからんし、「自分のやりたいこと」を仕事に合致させるのもアリではある。こう、奔放な人生として。そこには答えがなくて、私が決めないといけないのだ。例えばロンドン内で院をやれば、奨学金を得さえできれば、今のバイトを続ければ生活は賄えるだろう。まあ安定した生活には程遠いわけだが。石油掘り当てらんねーかな。

院の先には何があるのだろうか。私は博士課程に行きたくなるだろうな、と思う。というかなんなら、院をMRes(博士課程の前置きみたいなリサーチベースのコース)でやったら、博士課程まで勝手についてくるような気がする。選択肢を書き並べてみる。
①すぐ就職する(民間企業):途中で休職して院にいく(職種と院の内容が乖離しているので会社のお金ではいけない)
②すぐ就職する(国家公務員):院・博士課程を海外で行える制度があるが、それに当たるかは不明。
③院をイギリスでやって、博士課程を日本でやる:日本で博士やるなら、競争力のある英語で取った方が利益になるのではないか?
④院をイギリスでやって、博士課程もイギリスでやる:奨学金が取れれば良い。
⑤院から全部日本:院試とか奨学金の制度とかが全然わからない。なぜなら日本の大学に行かなかったから。

一応9月まで時間があるわけど、博士まで行くなら9月にはもうPSとかプロポーザルとかエッセイとかが書き終わっていないといけないわけで、意外と人生は急に回っていくのだと思う。

というのを、国家公務員試験総合職試験(大卒程度・政治国際区分)を受けるために帰国する飛行機の中で書いています。そんなでいいのか少女よ。もう少女と自称できる年齢でもなくなってきた。

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