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【🇸🇪スウェーデン日記】#10: エスプレッソ・ハウス

7月9日:日曜日。相変わらずの晴れ。

昨日は遊んだので、今日は勉強したり大学院の出願書類を作ったりした。と言いつつも、手と頭を動かし始めるためには家の外でアクセレレートする必要があるので、やっぱり市街地に出た。

若者料金で、定期券みたいな公共交通乗り放題券を買えることがわかった。14回分の片道券の金額で1ヶ月分になるので、だいぶお得だ。毎日市街地に行ったら、60回片道を行き来することになる。学生になるって便利だなあ、と思う。

とうとうエスプレッソ・ハウスに上陸した。ピーチソース入りラテみたいなのを頼んだら馬鹿大きくて笑った。授業の予習をしよう。

私が国家公務員試験(総合職)の政治国際区分を受験したことはどこかに買いたと思うが、大学の勉強に立ち帰るたびに、その試験勉強の網羅性に驚かされる。試験対策として政治学(政治哲学・比較政治)、行政学、国際関係論、行政学、憲法、国際法をやった訳であるが、特に政治学と国際関係論においては、名前と提唱した主なセオリーを覚えておくことが、大学での学習のさまざまな面で役に立っていることは特記に値する。比較政治の授業を取っているから比較政治の知識が役に立つことは当然であるが、同時に例えばサマースクールで移民政策と現場レベルの官僚の関係を扱っているときにリプスキーに触れNPMの概念に触れ、そういう日本語でのとっかかりを持っていることは大変に役立つのだ。少なくとも私の学部では、「これが有名な論者でこれが有名な理論です」と体系だって説明されることはあまりなくて、どちらかといえば色々なリテラチャー・リビューを通して理解してくださいね という感じなので、それを若干ショートカットできるのは正直ありがたい。そう思うと、日本の教育ってすごいところもあるよなあ、と思うのである。

休日に勉強できる場所が欲しいなと思った。大学は土日は空いていないらしい。普通のカフェに居座ってもいいのだが、なんとなく居心地が悪い時もある。そう思っていたら、大学よりもずっと近い場所に市立図書館があることがわかった。すごく大きくて綺麗な図書館だ。本がスウェーデン語なので何もわからないのが玉に瑕だが、閲覧席もたくさん用意されていて、私が片隅でパソコンを広げていても誰も咎めなかった。明るくて色々なタイプの閲覧室があって、良い場所を見つけたと思う。私の実家の近くの図書館は閲覧席が全然なかったり、住民票がないと閲覧席を使えなかったりして、ロンドンに住所がある私には閉鎖的なのである。

サマースクールには日本人が私以外に3人いた。そのうちの一人に日本語で「お名前は?」と聞かれて、私はたっぷり20秒間はフリーズした。ちょっと待ってね…だけは出てきたので絞り出して、フリーズしてから、「まなか、です、」と答えた。絶対変なやつだと思われた。が、事実である。これは単純な話で、高校までの人間関係においては、日本語で苗字ベースで呼ばれていて、あべちゃん、あべさん、あべし、べし、あべ、べ〜(俺はヤギか?)などなどバリエーションはありつつも、日本語で私の下の名前を呼ぶ人は親を含めていないのである。が、大学からの人間関係においては英語で名前ベースで呼ばれているので、マナカか、説明が面倒なときはマナである。母音が3つ以上あると長い名前になって一発で入らないので、モニカと間違われるのを防ぐためにマナにしてしまうことも多い。なので、サマースクールでもマナカで通しているのだが、日本語で自分の名前を発音するのはかなり久しぶりで、その感覚を取り戻すのに20秒の再起動タイムが必要だったのだった。そんなことあるかよ。

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