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【大学の話】はじめての対面(2年目説明会)だ!

大学が始まった。ようやく。

はじまり

コース・リードの先生(日本で言ったら学科長?)が、開始時刻数分前にやってきた。追って必修科目の先生が遅れて到着して、ふわふわと2年目生たちのための説明会が始まった。いつだってふわふわしている。

はじめての対面で講義形式のものを受けた。イギリス3年目、まだ初めてがある。

説明会は愚痴から始まる。なんでだったか忘れたけれど、先生がオランダで教えていた時に、政治学の授業でオランダの辺境地がドイツ公領(Principality)に併合された年限を答えよ、みたいな問題を出した先生がいたらしく、「そういう生徒を蹴落とそうとするシステムは良くないよね、」と先生が言った。「うちの学部は問題点が山盛りだけど、そういうところは大丈夫なんじゃないかと思っています」。なるほど。

「では、2年目へようこそ。」

専門家

うちの学部には、ウクライナ専門の先生がいる。ロシア担当の先生もいる。特にウクライナの先生は、「どうして毎年数人しか履修しない授業を置くのだ」と長らく大学側から疑問に思われていたらしいけれど、今年ウクライナの講座の履修人数は大幅に膨れ上がった。「だから専門分野を持っている人がいるのは大事なんだよ」と、少し大学に批判を含んで彼は言った。

インパーソン

今年は授業がすべて対面になる。いつオンラインになるかもわからないから、ZOOMとTeamsはいつもアップデートしておいてくれよ、と付け加えられたけれど、きっと戻らないんじゃないだろうか。わからないけれど。今回の説明会が、初めての対面の講義室である。ひんやりとした講義室で、これが大学なのか…と今更に思う。もう4年間のうち2年間が終わったというのに。

お久しぶりです

ふと教室内を見渡していたら、見覚えのある先生がいた。去年、比較政治学入門のセミナー(少人数授業)を持っていた先生である。あ、あの先生だ〜と思って、一回説明会資料に目を戻して、もう一回目を上げたら先生が私にニコニコ手を振っていた。何クラスも持っていただろうに(比較政治学は必履修科目だったから)、その中でも覚えていてくれたのが嬉しかった。先生、今年も頑張るよ。あと、去年の先生の授業私結構好きでした。8科目あったうち嫌いだったの1科目だけだったけれど。

課題締め切り延長サービス

ECというシステムがある。Extenuating Circumstancesの略で、体調不良や親族の死などで課題を提出できない際に事情を説明する資料を作成して提出すると、マイナス点無しに課題の延長が認められるシステムである。私も去年、インフルとコロナにダブルでかかった時、計1ヶ月締め切りを延長した。
そういうみんながお世話になったシステムだったわけだけれども、去年は学部全体でのべ3000通の延長依頼があったらしい。3000通て。というわけで今年は提出方法が変わった。変わったけれど、よく読んだら締切がかなり緩くなっていて、この大学のECはどういう方向に行くのだろうかと思う。有効活用した身としては何も言えないけれど。

話に来なさい

大学のテストというのは、匿名で採点される。言い換えれば、セミナーに参加していようが講義に参加していようが、出席最低ラインを下回らない限りは関係しないわけだ(セミナーから学んだ内容は課題や試験に反映されるはずだからである)。

「このシステムの問題点はだな」先生が言った。「君たちがどれくらい成長したのかがわからないことだ」。私たちが去年度の内容と今年度の内容を正確に比較できなければ、自分の成長の度合いがわからない。

「だから、課題を持って話に来なさい」。先生は言った。「話に来てくれれば、もっともっと色々なことを話してあげられるから」。

今年はもっと話に行きます。去年は課題の前に詰めに行くことが多かったけれど、今年は先にも後にも、もっと先生に話して行きたいなと思う。

終わりに:Grab a coffee

「君たちは、貴重な一年を経験できませんでした」と先生が締めに入った。

「今年はまた色々なものが対面に戻ります。新しい人にあったらコーヒーを飲みにいきなさい。新しい人に会いなさい。話しなさい。そういうソーシャルの面を大切に、楽しい一年を送ってください」。

Grab a coffee when you see someone new.

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