Datalympic 2019でチャレンジしたこと ~やっぱり変化っていいよね!~(その2:事業企画プロセス勉強会)

今回は「2019年を振り返る。面白かったチャレンジTOP3」の第2位となった「Datalympic2019実行委員会&事業企画プロセス勉強会」について、その詳細を2回に渡ってお伝えする2回目となります。

今回のターゲット読者は、大規模コンテストの運営経験談に興味がある方と、事業企画や新規事業立ち上げに興味がある方となります。

背景は前回のnoteをご覧いただくとして、さっそく本題に入りましょう。

過去3回のコンテストにおいて、私自身毎回テーマを決めて実施しています。

昨年のDatalympic 2019のテーマは「変化」。
その変化を促すために、2つのアプローチを実施しました。
その2つとは、Datalympic実行委員会での企画運営と、事業企画プロセスの勉強会開催です。

前回はDatalympic実行委員会でしたので、今回は「事業企画プロセスの勉強会開催」について説明しましょう。

事業企画なんてしたことない!

Datalympicは「データ活用で世界を笑顔にする」というビジョンを掲げ、データ活用で様々な事業を企画いただき、企画書やプレゼンテーションで競っていただく、というコンテストになります。

「事業企画」が必須ですので、「こんなデモを作りました」や「今社内でこんなデータ活用をしています」という作品は、たくさんの工数を掛けて作っていただいても書類選考で泣く泣く落とさざるを得ません。

しかし、応募者の多くは「事業企画なんでしたことがない!」という方がほとんどです。あたりまえですよね。

そこで、Datalympicに参加することで事業企画ができるようになっていただこうと考えました。つまり、具体的な変化とは「事業企画を立てたことのない方に事業企画を立てた経験をしてもらう」ということです。

そのためにはどうすればいいのか?
その解決策が「事業企画の全てのプロセスの勉強会を実施し、ひとつひとつ教えましょう!」ということで、企画して実施したのがDatalympic勉強会です。

まず、Datalympic勉強会でどんなカリキュラムを実施したのか見ていただきましょう。

Datalympic勉強会_カリキュラム

いかがでしょうか。
この全ての勉強会を完全に無償で実施しているのです。
すごいですよね。

と、ここで皆さん疑問に思いませんか。
「ウイングアークさんはデータ活用のツールが売れたらいいんだから、デモコンテストやデータ活用自慢大会とかのほうがいいんじゃないの?」

確かにそうかもしれません。

しかし、参加いただく方に多くのメリットがなければ、皆さん参加されませんよね。
そこでDatalympicでは、参加いただいた全ての方に成長や気づきなどのメリットを提供したいと考えています。
また、せっかく大規模なコンテストをお金と工数を掛けてやるなら、社会への貢献もできればとも考えています。

Datalympicがビジネスコンテストの理由

ビジネスコンテストなら、全ての方にメリットを提供でき、社会貢献にもつながります。
具体的に説明しましょう。

企業にお勤めの皆さんはお仕事で何らかの業務を担当されています。
担当業務の中で成果を出すべく作業されているのですが、どうしても担当されている業務のみに集中し、関連する業務や、ましてや事業全体を考えることはないでしょう。
しかしこれでは担当業務の成果をより向上させることは難しいのです。

Datalympicに参加いただき事業企画に取り組んでいただくことで事業全体の構造や流れを俯瞰して考えることができるように「変化」します。
例えば、「自分の担当している業務って事業全体この部分なんだ。こんな他業務と関連しているんだ。であれば、作業するときにここに気を付けて取り組もう!この担当者ともっと密に連携しよう!」という具合です。

また、お客様へのご提案についても「変化」します。
営業担当なら「今回のご提案、お客様の事業のこの部分に関連しているんだな。であれば事業全体をもっと把握して、より成果の上がる内容にしよう!」という感じです。

いかがですか?
Datalympicに参加することで、応募者に大きなメリットがあることを理解いただけたと思います。

「なるほどわかりました。でも社会貢献とは違いますよね。」
いえいえ、社会貢献にもなるのです。

Datalympicは、新規事業企画の模擬練習!

日本の起業の割合は、欧米諸国の10%前後に対し5%程度と半分です。
また、企業で新規事業に取り組む割合は20%~30%と統計データに出ています。
なぜそんなに少ないのか?

新規事業に取り組まない理由のダントツトップが「新規事業立ち上げのノウハウのある人材がいない」です。

私としては「そんなこと言う前にやってみたらいいのに...」と思うのですが、なかなかそうもいかないのが日本の企業。

そこで、Datalympicで新規事業立ち上げを模擬練習してもらい、少しでも日本の新規事業立ち上げを促したいと考えています。

どうですか?
Datalympicってすごいと思いませんか?

ちなみに、今年もDatalympic 2020の開催が決定しています。
4月に詳細を公開し5月より応募を開始しますので、ご興味ある方は今しばらくお待ちください。

(追記:残念ながらコロナの影響でDatalympic 2020は開催中止となりました。)

Datalympic 2018のファイナリストが再集結!

だいぶ脱線したので、話を戻しましょう。

「事業企画なんてしたことない!」という方に、事業企画のプロセスの全てを勉強会として提供しよう、と考えてはみたものの、さてどうしよう...となりました。

ウイングアークの製品に関する勉強会は社内リソースで何とかなります。
しかし、事業企画そのものの各プロセスについては、社内リソースだけではできません。
私がすべて実施する、ということもできますが、リソース的に不可能ですし、私が前に出過ぎるのはそれはそれで問題です。

外部に委託すると、既にあるカリキュラムではないのでゼロからコンテンツを作成して実施してもらうことになり、膨大な費用が掛かります。

と、ここでひらめきました。
Datalympic 2018のファイナリストに、それぞれのノウハウをまとめて勉強会として実施してもらえばいい!

幸いなことにDatalympic 2018開催後に「DatalympicWG」というワーキンググループを立ち上げ、Datalympic 2018のファイナリスト5チームにヒアリングやミーティングを実施し、「成果を出すためのノウハウ」をまとめていました。
※DatalympicWGの活動内容は、ユーザーコミュニティ"nest"のfacebook会員限定ページ内で公開しています。

工数を掛ける=成果が出る ではない!

また話がそれますが、Datalympicではウイングアークのクラウド製品を無償で提供しデモを作成いただきます。
クラウドですのでどのチームがどれだけ使っているかがわかるのですが、利用ランキングの上位チームは決勝戦に進んでいないのです。
つまり、工数を掛けることが成果を上げることには単純につながらない、ということです。

ファイナリストは効率的に成果を上げています。そのために進め方や取り組み方に様々な工夫をしているのです。

そのノウハウを明らかにするのが「DatalympicWG」でした。
DatalympicWGの中で各チームの持つノウハウをまとめていたため、これを勉強会のカタチに仕立て直し、講師役となってレクチャーいただくこととしました。

具体的には、以下の様な勉強会です。

アイデアをゼロから生み出すノウハウ⇒アイデア立案勉強会」
チームで成果を上げるためのノウハウ⇒「チームビルディング勉強会」
内容を伝えるためのプレゼンノウハウ⇒「プレゼンテーション勉強会」

それに私の新規事業立ち上げのノウハウを提供し、事業企画立案勉強会として実施しました。

人に教えるのは、結局自分のためにもなる

「よくそんな邪魔臭いことを引き受けてもらいましたね。ほんとはお金を払っているんじゃないですか?」

いえいえ、全く払っていません。
では、なぜ引き受けていただいたのか。
皆さん分かっているんです。人に教えることが結局自分のためになるということを。

具体的に説明しましょう。
自分のノウハウを人に伝えるためには内容を整理し体系化し、更には「なぜこれを実施するのか」という理由まで深堀しなくてはなりません。
その取り組みはノウハウの更なる向上につながり、結局自分自身のためになるのです。

そういう意味では、勉強会の講師を務めていただいたDatalympic 2018のファイナリストの皆さんもノウハウ向上という「変化」をしていますね。

かつ、ファイナリストによる勉強会には、受講者のメリットもあります。
机上の論理でまとめた内容ではなく実体験に基づく内容のため、具体的かつ実践での効果が見込めるのです。

コンテストのプロセスは事業企画のプロセスと同じ!

話を戻しましょう。

事業企画の重要性を力説していますが、こうお思いの方もおられるのではないでしょうか。
「Datalympic勉強会で事業企画のプロセスを経験しても、実際の事業企画とは違うんじゃないですか?」

もちろん全く同じではありません。
しかし、Datalympicのようなビジネスコンテストのプロセスと実際の事業企画のプロセスはどほんと同じです。

Datalympic勉強会_プロセス

どうですか、ほとんど同じですよね。
Datalympicに取り組むことで、事業企画に必要な各プロセスを体験できるのです。

Datalympicに応募しない方は、勉強会への参加はお断り!

しかし、中には「Datalympicには応募しませんが、勉強会には参加させてください」という方もおられます。

ウイングアークの取引先、しかも結構取引額の多い取引先からの依頼だったりするのですが、断腸の思いでお断りしています。

「数名増えても工数は変わらないからいいでしょ」

いいえ、工数の問題ではありません。
Datalympicに興味があり応募を検討いただく方は多数おられます。
しかし、お忙しいなどの理由で皆さん全員が応募されるわけではありません。
その中で、「よし、やろう!」と一歩踏み出していただく方が応募いただいています。その「やる!」と「やめとこう」の差は大きいのです。

勇気を出して一歩踏み出した方には全面的にバックアップし支援させていただきますが、一歩踏み出さなかった方には支援はできません。
当然ですよね。

皆さんもDatalympicにご興味いただいた方は、ぜひ勇気を出して一歩を踏み出してください。全面的にバックアップし支援させていただきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
Datalympicというビジネスコンテストの実施で、運営する側も参加いただく側も変化するためにチャレンジャブルな取り組みをおこなった経験談を、2回に分けてお伝えしました。

この取り組みを実施できるウイングアークに在籍していることを感謝するととともに、今年のDatalympic 2020ではどんなチャレンジをするのか、私自身今からワクワクしています。
そして参加いただく皆さんにもチャレンジいただくからにはたくさんの気づきやノウハウを得ていただきたい。そのために何ができるのか、企画の検討に入っています。

以上となりますが、この記事が皆さんのチャレンジや変化のきっかけになればよいと思っています。

また、Datalympicにご興味いただいた方は、ぜひDatalympic 2020にご応募ください。4月に詳細を告知いたしますのでしばしお待ちを!

では、また。

(追記:残念ながらコロナの影響でDatalympic 2020は開催中止となりました。)

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