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CAPSULEとMEG、どっちが好み?中田ヤスタカつながりの2つのMVをお届け(オススメMV #53)

こんにちは、吉田です。
オススメMVを紹介する連載の53回目です。(連載のマガジンはこちら)

今回は中田ヤスタカさんに関連するオススメMVを2つお届けします。
1つは中田ヤスタカさんのユニットであるCAPSULE(カプセル)、もう1つは中田ヤスタカさんがプロデュースしたMEGさんの楽曲のMVです。

まず最初のMVは、CAPSULEの「JUMPER」です。どうぞ!

テクノ感満載のMVですね。
楽曲も素晴らしいのですが、凝りに凝った映像も秀逸です。
そして、その映像が前に出すぎておらず、かつ楽曲の世界観とのマッチングが良く、非の打ちどころがありません。

中田ヤスタカさんといえばPerfume(パフューム)のプロデュースで有名ですが、私的にはPerfumeの楽曲もMVも一度は視聴するものの不思議と繰り返し視聴することはなく、あまり縁がないのが実状です。(決して嫌いというワケではないのですが...)
しかし、このCAPSULEと、このあとに紹介するMEGの楽曲やMVは繰り返し視聴しています。

CAPSULEは、中田ヤスタカさんとボーカルのこしじまとしこさんのユニットで、1997年の結成後に15枚ものアルバムをリリースしていますが、この「JUMPER」は2008年リリースの10thアルバム「MORE! MORE! MORE!」に収録され、シングルリリースもされた楽曲です。
ちなみに、当時のユニット名は小文字のcapsuleとなっています。

さて、この「JUIMPER」のMVですが、デジタルチックな映像ばかりではなく、ボーカルのこしじまとしこさんと女性ダンサー陣のダンス映像がいいタイミングと長さで差し込まれているところが技ありMVとなっている要因かと考えています。

細かい話をするとキリがないのですが、1つ取り上げて時間配分を解説すると、ぞれぞれの時間配分は以下のようになっています。
0:00~1:51(1'51)デジタル映像
1:51~2:06(0'15)ダンス映像
2:06~2:21(0'15)デジタル映像
2:21~2:58(0:37)ダンス映像
2:58~4:04(1:06)デジタル映像
4:04~4:19(0'15)ダンス映像
4:19~5:18(1:59)デジタル映像

ざっくり書くと以下のようになります。
デジタル2分→ダンス15秒→デジタル15秒→ダンス30秒→デジタル1分→ダンス15秒→デジタル2分

皆さん、どう思われますか?
まず最初に2分間デジタルの映像が流れて、視聴者は楽曲とマッチしたデジタル映像に違和感なく浸ることでしょう。
そして、突然ダンス映像が15秒表示されますが、その時に視聴者は今までのデジタル映像とは異質な映像が表示され驚きますよね。
しかし、そのあとデジタル映像に戻り、またここで視聴者は「やっぱりデジタルがメインなんだ...」と思ったタイミング(15秒)で、今度は長めの30秒(実際は37秒)ダンス映像が流れ、しっかりこしじまとしこさんと女性ダンサー陣のダンス映像が印象付けられます。
そのあと、デジタル映像に戻って1分間しっかり見せたあと、またダンス映像が15秒流れ、最後にデジタル映像が2分間流れて終わります。
(最初と最後のデジタル映像が同じ2分間というのもいい塩梅ですね)

あくまでもデジタル映像がメインですが、それを引き立たせるためにも、また全体を単調にさせないためにもダンス映像は重要な役割を担っています。
しかし、そのタイミングとバランスが重要なのです。
そして、この「JUMPER」のMVは考えつくされたタイミングとバランスで構成されているのです。

この「JUMPER」のMVを制作した監督は竹石渉さんというavexのアーティストを中心に数多くのMVを手掛けられている方で、いわばMV職人という表現がぴったり当てはまるような方です。
私があまりavexのアーティストの楽曲に縁がないため、竹石渉さんの作品に触れることがあまりないのですが、この「JUMPER」を拝見しただけでも実力がわかります。

なお、「JUMPER」は本来6分55秒という長さなのですが、現在YouTubeで公開されているオフィシャルMVは最後がカットされているショートバージョンであり、かつ画質も悪いものとなっています。
以前はフルバージョンかつHD画質のMVがYouTubeでオフィシャル公開されていたのですが、今は公開されておらず残念でなりません。
私は音楽番組で放映されたフルバージョンかつHD画質のMVを録画したものがあるのでいいのですが、YouTubeを含めネット配信は利便性はあるものの、永続性が担保されないのがツライところですね。

話がそれてしまったので元に戻しましょう。

実は今回紹介したいメインのMVは「JUMPER」ではないのです。
メインのMVは、次に紹介するMVとなります。
MEGさんの「SECRET ADVENTURE」です。

「これってMV?」と思わずにはおれないような、ゲームの画面まんまの映像のように見えます。
しかし!素晴らしい楽曲にあわせて様々なギミック(仕掛け)が施されており、何度見ても「スゴイ...」とうなってしまうMVとなっています。

MEGさんは、2002年から活動を開始したアーティストで、日本とフランスとイギリスを行き来しながら音楽活動を、そしてデザイナーとしても活動されている不思議な女性です。
そうそうたる面々と多数コラボしており、以前にもこの連載でも取り上げた岡村靖幸さんとの合作でデビューしたのを皮切りに、この「SECRET ADVENTURE」もそうですが中田ヤスタカさんのプロデュースは多数あり、他にも小西康陽さん、小室哲哉さん、田中ユウスケさんなど多くの大物プロデューサーから愛されているアーティストです。

この「SECRET ADVENTURE」は、2010年にリリースされた7thアルバム「MAVERICK」に収録され、シングルリリースもされた楽曲です。
アルバムの全楽曲を中田ヤスタカさんがプロデュースされているのですが、中田ヤスタカさんとのタッグが私的には一番MEGさんのキャラクターを活かしているように思っています。
ちなみに、ひとつ前の6thアルバム「BEAUTIFUL」が楽曲としてはオススメですので、ぜひ聴いてみてください。

さて、MVに話を移しましょう。
MEGさんは、お気に入りの楽曲はたくさんあるのですが、MVとなるとなかなか「これだ!」というのがないのが実状です。
もちろん、それらのMVには、キュートなMEGさんが登場するという存在価値はあるのですが、それだけではオススメMVにはなりえません。
そんな中、MEGさんが登場していないMVがあり、それが今回「イケてるMV」として紹介させていただく「SECRET ADVENTURE」となります。

この「SECRET ADVENTURE」のMVは、中田ヤスタカさんの素晴らしい楽曲とMEGさんのキュートな歌声が高いレベルで融合された超オススメな楽曲がベースにあり、MEGさんを登場させないという割り切った映像が組み合わされて生まれたオススメMVです。

なお、この「SECRET ADVENTURE」のMVも、YouTubeでは画質が悪いものしか上がっておらず残念でなりませんが、画質が悪くてもMVの良さは十分把握できますし、なにより素晴らしい楽曲&MEGさんの歌声を聴いていただくだけでも価値がありますので、ぜひ一度ご覧ください。

今回は中田ヤスタカさんつながりの2つのMVを紹介しました。
特にMEGさんは一般的な知名度は高くはありませんが、オススメのアーティストですので、MVだけでなく楽曲も聞いてみていただければと思います。

ではまた次回に。

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