ガロアのグレーン特集、泡盛特集。そして過去最多のエキスパート試験
御殿場から戻って、先週はガロアの原稿執筆とその校正、編集作業に追われた。ガロアは5月の連休進行となっているため、いつもより入稿、校了が早い。連休前の24日(水)には校了しないといけないため、このところ原稿を書きまくっている。巻頭は「ジャパニーズのこれからの100年」と題して、今回はグレーンウイスキーについて取り上げている。3大メーカーのグレーンもそれぞれに個性的で面白いが、それ以外に吉田電材やウォータードラゴンといった、グレーンに特化したクラフト蒸留所もあり、日本のグレーンウイスキーはスコッチ以上に多彩だ。取り上げた蒸留所は18ヵ所(!!)で、その原稿を書きまくる。
さらに第2特集として、昨年から精力的に沖縄の泡盛、そしてラム、ウイスキーを取材しているが、今回は沖縄本島の4つの泡盛蔵、そして宮古島の4か所の蔵の、計8ヵ所の酒造所を取り上げ、その原稿もこの土・日で書き上げた。このところガロアの7~8割くらいの原稿を書きまくっていて、それとは別に『コニサー倶楽部』や、検定テキスト、さらに外部から依頼された注文原稿がけっこうあり、東京にいる時はほぼ毎日、午前中は何かしらの原稿を書いている。
その『コニサー倶楽部』も、12日の金曜日に無事入稿でき、今週中には印刷所から上がってくる予定だ。検定の改正版テキストはすでに校了していて、早ければ今週中にも納品される予定だ。それ以外の本も順調で、ナツメ社の『ウイスキー完全バイブル』は、再び重版が決まり、旧版も合わせて累計30回くらい増刷を繰り返している。それだけウイスキーに関心を持つ人が増えているということだろう。ナツメ社の本といえば、6月には『ウイスキーの教科書』も出版予定で、その原稿・校正も大詰めを迎えている。
さらに嬉しいことに、2月に出したばかりの『ジャパニーズウイスキーイヤーブック2024』が、発売2か月で重版が決まったことで、すでに印刷所に刷り増しの発注をしたところだ。これはウイスキー文化研究所が版元で、私たちが発行しているので、話は早い。即断即決で増刷の依頼をかけた。これも、やはりジャパニーズウイスキー人気だからだろう。いつまでもジャパニーズ人気、ウイスキー人気が続くことを祈ってやまない。
ウイスキーガロアと並行してやっていた『コニサー倶楽部』が一段落したところで、ウイスキー検定合格者向けの『Whisky Life』の制作にもかかり始めている。検定は2014年12月に始まり、今年でちょうど10年を迎えるが、今秋(9月)と来春(2025年2月)の検定に向け、もう1度いろいろなことを見直そうと思っている。10年で3万人近い人々が検定を受けているが、10年前とウイスキーを取り巻く環境が大きく変わっている。そのやり方も含め、検定もさらなる飛躍を目指して、考えていくべきだろう。来年2月の検定で、めでたく、20回目を迎える。
検定だけではなく、そういえばウイスキーコニサー制度が始まって20年。5月に行われるウイスキーエキスパート(WE)の試験が、その21回目となるが、これも過去に8000人ほどの人が受け、3700人くらいの人がエキスパートに合格している。今回は試験対策セミナーも久しぶりに東京と大阪で行い、そこにはコニサーの最上級資格であるマスター・オブ・ウイスキー4人にも、講師として参加してもらった。その甲斐があってか、今年のエキスパート受験者は過去最多の700名を超えた。私たちが目標にしている、2030年までにウイスキーエキスパート合格者1万人という数字に向かって、まずまずのスタートが切れているのではないかと思っている。そのスタートが21回目となる今回の試験だったからだ。