ペットボトル症候群に注意!熱中症や脱水症の予防に大切な水分の摂り方
暑い日が続くようになりました。
体が暑さに慣れていないために発汗がうまくいかず熱が体内にこもってしまったり、大量に汗をかくことで起きる熱中症や脱水症が気になりますよね。
これからの季節、ペットボトル症候群に気をつけながら上手に水分を補給して熱中症や脱水症を予防しましょう。
1.脱水症と熱中症
大量の発汗があったり、水分の摂取不足のため体外へ排泄される水分量が減少することによって、のどが乾いたり、尿量が減少したり、集中力の低下やめまい・吐き気などの症状を示すのが「脱水症」です。
一方、人の体は適度な体温を維持するために、汗をかくことで熱を体外に放出します。しかし、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能 がうまく働かなくなった状態が「熱中症」です。熱中症も脱水症と密接に関連しています。
熱中症、脱水症いずれの場合も、体内に不足した水分を補うことが大切になります。
では、どのような飲み物を飲んだらいいのでしょうか。
2.ペットボトル症候群に注意!
「のどが渇いたので、清涼飲料水を飲もう!」は、とても危険です。なぜなら、糖分が多く含まれているコーラやジュース、コーヒー飲料などの清涼飲料水を多く飲むと、ペットボトル症候群になってしまうからです。
ペットボトル症候群は、正式には「清涼飲料水ケトーシス」といい、急性の糖尿病の状態を指します。
例えば、コーラ500mLには角砂糖(1個4gとして)14個分の糖分が含まれています。のどが渇いたときに糖分の多く含むコーラを飲むと血糖値が上昇して尿量が増えます。その結果のどの渇きを感じて清涼飲料水を飲む…といった悪循環がおこり、ペットボトル症候群を発症します。
ペットボトル症候群にならないようにするためには、清涼飲料水や糖分を含む飲み物は1日に500mL程度まで。それ以外は糖分を含まない水などを摂取しましょう。
3.水、麦茶、少量のスポーツドリンクを飲もう
体内に不足した水分を補給するためには、水、カフェインを含まないお茶(麦茶やルイボスティーなど)が適しています。
カフェインを含む飲み物(緑茶、ウーロン茶、紅茶など)やアルコール飲料は、水分を排泄させる作用(利尿作用)があるので、水分補給には適しません。
大量に汗をかいた場合、汗とともに失われたナトリウムを補充することも大切です。そこで、適度に塩分を含むスポーツドリンクや経口補水液も有効です。
ただし、スポーツドリンク500mL には角砂糖6~8個分程度の糖分が含まれるため、スポーツをしていないときに飲むと糖分の過剰摂取につながるので注意が必要です。
4.こまめに水分補給をしよう
熱中症や脱水症を予防するためには、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分摂取しましょう。
成人は、1日に1.5L の水分を摂取することが必要といわれています。一度にたくさんの水分を飲んでも、体内に吸収される水の量は限られているため、多くは体外に排泄されてしまいます。そのため、コップ1杯(約200mL )の水を、起床時、入浴の前後および1時間ごとに飲んでみるというように、こまめな水分補給が有効です。