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『アフターコロナに会いましょう -note版- 』 #9 - 南インド 海沿いの町で -

 こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。記事をご覧いただきありがとうございます。本日はシリーズ『アフターコロナに会いましょう -note版- 』の第9話です。

 第9話は、南インドのとある町での出会い。

 このシリーズは、写真集『アフターコロナに会いましょう -完全版- 』とともにお読みいただくとより一層お楽しみいただけます。

 今回も文末には有料写真ギャラリーを設置します。南インドの素敵な写真が満載です。それ以外はもちろん無料でお読みいただけますよ。

 さて、今回のエピソード、まずは朗読版をご覧ください。

 南インドを旅していたときのことです。

 とある島に立ち寄りたくて、近くの宿を取ったつもりが、その宿がその島からかなり遠かった、というところからお話が始まります。

 トゥクトゥクの運転手さんに宿の場所を告げて、連れて来てもらった場所が、目的の島よりも遥か遠く。しかも、周りに何もない山の中。さらには、宿に着いたのがまだ昼前。
 
 ということで、歩いてあたりを散策することにしたのが始まりです。

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 旅では基本的によく歩きますが、その時もカメラバッグとカメラをぶら下げて、なんとなく町がありそうな方向へ足を踏み出しました。

 炎天下を2時間ぐらい歩いたでしょうか。
 やっと町の気配がしてきました。
 
 南インド特有の、砂ぼこりと太陽と人いきれが心地よい小さな町でした。
 町が見えてきたときの安心感ときたら、ないですねぇ。人の気配って最高。

 しかも、さっそく路面店のお兄さんにチャイをご馳走に。
 そして「もう少し西に行くと海があるぜ。」と教えられ、西へ向かいました。

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 30分ぐらい歩くと確かに海の雰囲気が。

 海って言ってもね、海水浴とかそんな感じの海じゃないですよ。炎天下の海沿いは何やら工事をしているようで、たくさんの男たちがツルハシを肩に働いていましたけど、それ以外の人は誰もいない。

 彼女たちと出会ったのはそんな海沿いの地区でした。

 そんな海を左手に歩いていたら、道の反対側から彼女たちが話しかけてくれました。

 手にはバナナの葉っぱを持って、こちら側に駆け寄ってきてくれた彼女とその妹。

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 僕はインドの言葉を話せないし、子どもたちも日本語はもちろん英語も話せない。けれど、なぜか通じるんですよね、こういうときの会話って。

 その時は当たり前に会話をするんだけれど、あとから考えると、不思議です。

 しかも、僕はよく話しかけてもらえる、それも不思議で、とても嬉しくありがたい。

 この地区は荒くれ者の地区のようで(笑)、大人も子どももとてもアグレッシブで最高でした。

 一番最初に出会ったバナナの彼女は、どんどん友達を紹介してくれました。

 家と家の間の狭い路地でまたもやチャイをご馳走になりました。

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 はちゃめちゃに暑いのに熱いチャイ。これがうまいんですよねぇ。

 子どもたちは僕のカンボジアの家族とお揃いのミサンガを褒めてくれたり、「なんでこれしとん?」って聞いてきたり、「ちょうだい。」って言ってきたり、「チャイいる?」ってコップを置いた瞬間にすぐ勧めてきたり。てんやわんや。

 でも、僕が旅に出る理由は、やっぱりこれなんですよね。

 家は黄色やピンクや水色で。カラフルな町。

 一気に増えた友達。

 旅の中の出会いはかけがえがなくて、宝物のようです。

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 帰り道、後ろから彼女のお父さんが追いかけて来て、飲みに連れて行ってくれました。ほんと、サイコーですよね。


 サイコーついでに、次は、家に泊めてもらおうかな・・・。

 間違えて取った宿から始まった偶然は、幸せな偶然でした。呼び寄せられたんですね、きっと。

 僕は、撮らせてもらった写真を必ず本人に手渡しするようにしています。だから、もちろん、この地区のみんなにも。

 そうです、これは『アフターコロナに会いにきた』への序章です。

  本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 ここからは有料写真ギャラリーです。南インドの写真たちと、この辺りの位置情報を掲載しますので、よろしければぜひ。

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