ほめて伸ばされているようではダメ

以下は音声内容をテキストに要約したものです。

今回は、「ほめて伸ばされているようではダメ」というテーマでお話しします。

自分の頑張りを人にもっと認めてもらいたいと考えている人向けの内容です。

結論は、褒めてもらいたい、認めてもらいたいという発想自体が間違っているのではないかということです。

アドラー心理学では、評価されたい、認めてもらいたい、褒めてもらいたいという承認欲求は完全に否定されています。

このような欲求は、他人の人生を生きていることを意味します。

また、褒めてもらいたいという裏には、そうしてもらえないとやり続けないという背景があります。

これがある時点で、あなたが戦うフィールドではないかもしれません。

動機付けには内発的動機付けと外発的動機付けがあります。

外発的動機付けは、報酬やお金、地位など外部からの刺激によって動くことです。

一方、内発的動機付けは、単純に自分がそれをしたい、面白いからしたいという動機です。

どちらが物事を身につける上で効果的かといえば、内発的動機付けです。

外発的動機付けで動いている限り、内発的動機付けで動いている人には勝てません。

ですので、他人に評価されたい一心でやるくらいなら、その活動をやめた方が良いでしょう。

特に、褒められないとやらない、伸びないようなら、その活動自体を見直すべきです。

実験からは、外発的動機付けが加わると内発的動機付けが下がることが分かっています。

最初は楽しい、面白いと感じていた活動でも、他者の評価が加わることで、その動機が徐々に下がっていくのです。

そのため、あなたがその活動を楽しんでいるのか、面白いと思っているのかが大切です。

褒めて伸ばされたいという発想は、今すぐ捨てるべきではないでしょうか。

たとえば、学習塾での経験からも、子供が自発的に勉強を始めたものが、親御さんの評価が加わることで、その内発的動機付けが失われてしまう現象を見てきました。

内発的動機付けで始めたことに対して、周囲からの評価を加えないことが、教育上大切だと思います。

親御さんから「自分の子を褒めて伸ばしてほしい」という要望を受けることもありますが、それは結局、親御さんがコントロールをしたいという心理が背景にあります。

褒めて伸ばすことは、子供のためではなく、親御さん自身のためであることが多いのです。

褒めて伸ばされることで、真に伸びることは少なく、結局は自分が何をしたいのか、どう感じているのかが大切です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、良い一日をお過ごしください。

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