最後の体育祭
2年前の5月、次男の学校の体育祭があった。
この時 高2。
「来年は最後の体育祭だね」
と、末っ子ママ同士で話した。
我が子以外に目が行くのが、一つ上の高3。
「6年生(六カ年教育に基づきこう呼ぶ)はこの体育祭を最後に受験勉強に突入します!今日はそのけじめの日。思い切り弾けます!」のアナウンスが流れ、暴れるようにグラウンドで飛び回り、最後は涙を流してた先輩たちを見て、もらい泣きした気がする。
高2の秋の文化祭を終えるや否や、体育祭でどうフィナーレを迎えるか?
我が子たちはとても盛り上がり、行事を作り上げるエネルギーをどんどん活性化してるようたった。
私もそんな経過を見守りながら、17年間楽しませてもらった「運動会」のラストを楽しみにしていた。
けれど結局、この高2の時が最後の体育祭になった。休校中につき、開催されなかったから。
卒業式の時、「現実を受け入れ、前向きに取り組んだあなた達は立派だった」と校長先生が褒めて下さった。
青空が広がり、心地よい風が吹く今日、あの体育祭の日か甦った。
憧れの6年生の競技は出来ず、なんかモヤモヤしたまま受験生になり、そして今、大学生になっても大学に通えずモヤモヤしたままの彼ら。
これを区切りに受験勉強を頑張る
は叶わなかったけれど、区切りがなくても頑張れたのだろうか?乗り越えるためにどんな思いで彼らは過ごしたのだろうか。
蒸し返すように今さら聞く必要もないのだけれど、代わって得た感情が、世の中への不満だけではないことを願いたい。
最後なんて思いもせず、気合い7割位で見てたのか写真もほとんど撮ってないのは後悔だけど、役割をきっちりこなす影の姿や、年に一度唯一ヒーローになれるグラウンドのトラックで、クラス対抗・紅白・部活対抗のリレー全てに出場し、必死に走ってた姿を忘れない。
最後の競技後に嗚咽してた先輩たちの姿を見て感動し、憧れた感情も今思えばとても貴重な思い出だ。
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