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リビア人宅へホームステイ

大学3年の時にイギリスに1ヶ月ホームステイ留学をした際に
同じ語学学校で仲良くなったリビア人の元を
翌年、卒業旅行の際に訪ねてみた。

無計画度の私は、結局5泊6日ほど
このリビア人の友人宅にお世話になり、
熱心なイスラム教徒の生活の中に
どっぷりと浸かってきた。


美しいお母さん

もう23年も前の話か。

宗教とか、文化とか、そんなものの違いをひしひしと肌で感じ、
そして、宗教などのすごさと同時に怖さも感じたりもした。

ちょうどカトリックの学校に就職する直前だったこともあり、
この宗教との出会い、感じ、考えたことは
その後の仕事の中でも色々と考えるきっかけになった。

当時は(おそらく今も)、男尊女卑がしっかりと残っていて、
宗教行事で家族でモスクなどに出かけても
男は2階、女は地下。(1階は入り口)

2階がどうなっているかは見に行けなかったけど
少なくとも女性は、集会が終わったら地下に移動し、
地べたに座って、右手でご飯を食べる。
左手は、トイレで用を足した後に拭くための
不浄な手なので、食事は右手only。
しかも、箸はもちろんだけど、スプーンなどもなく
本当に手で食べる。(当時は)

そこで、イスラムの子ども達から、
日本についてすっごくたくさんの質問が飛んでくる。
それに1つ1つ答えたりしながら、
あ〜、宗教ってこんなにもこの子達の生活の一部で
思想を作っていく元になってるんだなと。

2001年のアメリカ同時多発テロのわずか半年後だったので
宗教の重みをとにかく感じながら
子ども達とも会話をする。

小さい頃のビリーフって本当にすごいから
この子達のイスラムがとても真面目で愛あふれるものであったことを
嬉しく思いつつ、コーランをいただいて次の旅先へと向かう。

友人がとても大切にしていた英訳もついているコーランは
我が家の本棚の一番上の段に今もまだ置いてある。
(プレゼントしてくれるときに、とても大切なものだから、
 本棚の一番上に置いてね、と念を押された。)

もう連絡を取る術もなくなったと思うのだけど
それでも彼と彼の家族にお世話になった体験は
私の中で今でも大きな存在として残ってる。

感謝を込めて。

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