見出し画像

「読書の力」1000日1000冊1000文字チャレンジ 第17日「生きるために大切なこと」



❶[1BOOK]
「生きるために大切なこと」
アルフレッド・アドラー著 桜田直美訳
 (株)方丈社 2016年9月29日 第1刷発行

❷[3POINT +1]
◎解説〜アドラーとその仕事について
つまり、人間という小さな存在の全人生は、何らかの方法で簡単に偉大さを達成しようとして格闘する道のりであると言えるかもしれない。

☆個人の内的生活が、共同体とどのように関係しているかということは、3つの「ライフスタイル」を基準に見ることができる。
①社会全体に対してどのような感情を抱いているかによって、その人がどのくらいの「社会的勇気」を持っているかがわかる。
自分が劣っているという感情は、いつでも社会に対する恐怖や不安という形で現れる。

②仕事への態度は、この共同体の中で安心感と密接に関係している。
人は職業を通して社会の中で地位を築き、職業を通して社会のニーズに応えなければならない。

③ライフスタイルの3つ目は、人生の恋愛面を司る「愛」だ。
これまでに登場して「社会」と「仕事」のライフスタイルが正常であれば、この「愛」も自然と正常な状態になる。愛が正常な状態にない場合は、他の2つと連携しながら正していかなければならない。

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
すべての経験に対して「ハーフ・アンド・ハーフ」という態度を持つ。

❹[1episode]
☆アドラーの答えは、すべての経験に対して「ハーフ・アンド・ハーフ」という態度を保つことだ。
つまり、社会や世界、または目の前にいる人に対する「正常な関わり方」とは、「どちらも同じだけ正しい」と考えることなのだ。自分の価値を下げる必要はないし、自分以外のものの価値を下げる必要もない。どちらも「正しさ」のうちの半分であり、自分の現実も、それ以外の現実も、同じように認める。この原則が当てはまるのは、他の人間と関わる時だけではない。天気の悪い日や、自分の手に入らない休暇や贅沢に対する心の持ちようにも当てはまる。目の前でバスが出てしまったといった時もそれは同じだ。

❺「本を語る」
この本は、すでに何度も取り上げています。それは本自体を見ればわかります。最近は、日付を書くことにしていますが、たくさんついて付箋や、あちこちに引かれた線が、格闘した痕跡を残しています。
[思いついたこと]
今回は、これが最後という思いで、この本を手に取りました。
まだ、読んでいないところ、心残りのある箇所を探したところ、この本の最後の最後についている、フィリップ・メレが書いた「解説」にいきあたり、読んでみると、「あ、これならいける!」と直感しました。翻訳本にはよくあることですが、著者以外の人の「解説」がついていて、本文よりわかりやすいケースが多いのです。事実、この「解説」もよくまとまっているので、「アドラー心理学」に対する知識がない人でも、ここさえ読めば、「わかったつもり」になれます。
[そして]
解説の1つ前は、「結論」として、著者が伝えたかったことを総括してくれています。つまり、本の構成を確認すれば、実はこの2つ、「結論」と「解説」だけ読んでも十分だということになります。今回、このように敢えてイレギュラーな形を選んだのは、著者によって、本によって、自分の目的によって、「読み方」自体を変えればいい、という一つの見本を示したかったからです。
[しかし]
「本は最初から最後まで、全部読まなければならない」という呪縛からは、なかなか抜けきれないものです。特に「自分にとって必要な部分」を探すことが、苦痛にさえ思えるかもしれません。一部分しか読んでいない本を「断捨離」することに、かなりの抵抗があるものです。ある人いわく、「自分が人に話すことができると確信したら、それで読了と判断する」
これは一つの真理だと思います。「ここが良かった、ここを参考すればいいよ」と話せることを基準とすると、「ここ」だけを読めばいい、ということになりますよね。
[だからこそ]
私は、「4C速読法」をおすすめしています。その第一歩が「分別」することにあると、すでに何度もお伝えしています。基準を決めるのも、判断するのもあなたです。しかし、それができないから「積ん読」が増えるんですよね。そのために「コンサルタント」が存在します。自分では決めきれない、と思ったら、素直に相談してみるのも、いいかもしれませんよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?