「本を語る」2024/6/28「中村天風の教えがマンガで3時間でマスターできる本」

読書ノート　2024/6/28

❶[1BOOK]
「決定版　中村天風の教えがマンガで3時間でマスターできる本」
合田周平／堀田孝之著　マンガ　べじこ　明日香出版社
2024年5月21日初版発行　2024年6月12日第9刷発行

❷[3POINT +1]
◎はじめに〜自らを支える精神を築くために
先生は、学生時代の私に、「若いうちは多様な哲学を学び、それらを打って一丸として、〈自己の哲学〉を築け」と諭されました。
私は、先生の薫陶をじかに受けた「最後の弟子」として、心を込めて本書をあなたにお届けします。（合田周平）

① 問題の解決策は鏡の中の自分に委ねる
☆心機転換で最適な解決策が浮かんでくる
すぐに解決できない問題からは、いったん心を引き離す。消極的な感情に執着しないようにしよう。

② 心は「万物創造のエネルギー」を受け入れるパイプ
☆パイプに穴が開いていたら十分に取り込めない
心を積極的にすると、パイプから無限の力が取り込まれる。
「どんなことがあっても忘れてはならないのは、心というものは、万物を産み出す宇宙本体の有する無限の力を、自分の生命の中へ受け入れるパイプと同様である、ということである」

③ 生きているだけで世界一幸福だと思う
☆このかけがえのない真理に気づくのだ
生きていることに感謝する。生きていればやがて心は明るくなり、必ずや幸せを感じることができる。

❸[1ACTION]
［実行すること＝自分との約束］
「心の倉庫の大掃除」で雑念妄想を一掃する

❹[1episode]
☆おわりに
本書の制作中、合田先生はたびたび次のように話されました。
「天風哲学は一つのきっかけだ。天風哲学をベースにして、読んだ人がそれぞれの人生哲学を築いていく。それが何より大切なことだ」と。
当たり前ですが、本書を読んだからといって大谷翔平選手になれるわけではありません。どんな自己啓発書やビジネス書を読んでも、手法をただ真似しているだけでは、それがほんとうに自分のものになったとはいえないのです。
中村天風の教えを自分の血肉にするために、現実世界の現場でトライ＆エラーを繰り返しながら、あなたオリジナルの「人生哲学」を打ち立てていきましょう。
同じ「中村天風の孫弟子」として、人生を力強く歩んでいきましょう。クンバハカを忘れずに。（堀田孝之）

❺「本を語る」
本書で「先生」と記載している人物は、中村天風のことを指します。ーこの但書が妙に刺さりました。私の母校である慶應義塾大学では福沢諭吉だけが「先生」で、後は教授も学生も、男子も女子も全て「君」です。
[思いついたこと]
マンガで描かれているから「わかりやすい」「簡単な」本のように見えますが、そこに書かれている内容は、奥深く、しっかりじっくり読みたい本です。おそらく、マンガの部分だけでも1冊の本にできるくらいの量なので、普通の書籍の3倍以上読み応えがありそうです。
[そして］
1項目づつ見開きで、右ページには解説を、左ページには4コマのマンガという構成になっており、マンガの部分だけ読む、解説の部分だけ読む、あるいはマンガの最下部にある「まとめ」の2行だけを読んでいく、各章のおわりにあるコラムや「至極の名言」だけを読むなど、さまざまな読み方ができます。
[しかし]
どんな読み方であれ、「中村天風」の言葉に触れ、深く心に刻み、実践していけば、人生は劇的に変わるはずです。最初は、1日1項目から始めて、徐々に「心を磨くレッスン」を積み重ねていくこともできると思います。まずは、自分の「読み方」を決めて、ページを開いてください。特に、「心をよこさない日常の心得」や「心が乱れた緊急時の対処法」などは、すぐに役立つのではないかと思います。現代に生きる私たちの周囲には、心を乱し、不安に陥れる情報に溢れているのです。
[だからこそ]
ほんとうに、自分を変えたい、人生を変えたい、自分の人生に奇跡を起こしたい、と願うのであれば、まず、この本を手に取って、一つずつ、自分の心を整えていっていただきたいと思います。最後に、「中村天風・至極の名言9」を。
「この世の中は、苦しいものでも悩ましいものでもない。
この世は、本質的に楽しい、嬉しい、そして調和した美しい世界なのである」
この本に出会えたことに、感謝します。