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「本を語る」2024/6/15「これからの時代を生き抜くための生物学入門」



❶[1BOOK]
「これからの時代を生き抜くための生物学入門」
五箇公一著 辰巳出版株式会社
2020年9月1日初版第1刷発行

❷「本を語る」
本の整理をしていたら、なんと新刊なのに読んだ痕跡のない本を見つけました。読むタイミングを逃したのでしょうか。なぜ、読まなかったのかを考えてみることにします。
[思いついたこと]
第一に、この本の目次が、あまりにも「簡単」だったことではないでしょうか?
第1章 性のしくみ
第2章 生物学からみる人間社会
第3章 遺伝
第4章 遺伝子優生論
第5章 生物の多様性
第6章 生物学と未来
第7章 私と生物学
それぞれの章には、ちゃんと「小見出し」があるので、それを書かない目次というのは、近頃としては珍しい本です。ただ、「4C速読」をするには少し不便です。
[そして]
とりあえず普通に、最初から読んでみました。
で、理由がわかりました。読むのを先送りしたのは、なぜか?
それは、「面白すぎる」からです。ちなみに、第1章の小見出しを拾ってみます。
・オスとメス、性って一体なに?
・生物は進化を続けないといけない運命である
・生物は進化を繰り返して、今に至る
・ウイルスに対抗する画期的な進化=性の分化
・カタツムリはオスとメスが同じ?雌雄同体の生物たち
・オスは受精するためのスイッチ⁉︎
・「退化」も進化の一種である
・性淘汰の中でオスは不要とならないよう頑張る…
・ダニの世界にもあるオス間闘争
・オスはあえてハンディキャップを背負う
・DNAのコピーミスは単なる失敗ではなく、進化の礎だった
・生物学的にはオスは悲しい生き物だった
まだまだ続くので、この辺にしておきますね。
[しかし]
これらの各見出しに1〜4ページの本文があり、これが「インタビューの書き起こし」であるということを考えると、この本は「ビジネス書」として扱うべきではない本だと気づきました。著者の学歴が「京都大学大学院修士課程修了」で、その後民間の会社に入社し、そこで博士号を取得。現在は、「国立環境研究所」の「生態リスク評価・対策研究室室長」江、専門は「保全生態学、農薬科学、ダニ学」その経緯は第7章に書かれています。
[だからこそ]
「後でゆっくり読もう」と決めたのです。私自身は、理系が苦手ですが、「生物」には数式が出てこないという理由で、比較的アレルギーの希薄なジャンルです。知らないことがたくさんあって、それを「知っていく」過程こそが「読書の醍醐味」でもあります。
村上春樹さんや京極夏彦さんの小説以外にも、「未読」のまま、本棚に並んでいます。ゆっくり読める「後で」はいつになるのでしょうか。それを考えたとき、ビル・ゲイツのように「読書休暇」を集中的にとることを試してみようと思います。

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