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「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」は可能か?

「ダイエット・筋トレで体型が変わらない理由と対策」:目次

それでは、「筋トレで基礎代謝を上げてダイエット」は可能か、検証していこう。

まず、どういう根拠なのかをザックリ見てみよう。
・筋トレをする
・筋肉量が増える
・筋肉量が増えれば「基礎代謝」が増える
・基礎代謝が増えるので痩せる
・ダイエット成功!!!
・しかも太りにくい体質になる

なので、より正確に書くと「筋トレで【筋肉量を増やして】基礎代謝を上げてダイエット」となる。

まず、ここで注目すべきは、「基礎代謝」だ。
ザックリ定義すると、「生命維持のため、安静にした状態でも一日で消費するカロリー」だ。
人が一日で消費する全カロリーの約60%になると言われている。
つまり、これを増やすことで、消費カロリーが増えて痩せる、という理論だ。

では、筋肉量で「基礎代謝」がどう変化するか、確認してみよう。
「基礎代謝」の計算方法(ハリス・ベネディクトの式)は、

男性 :66.4730+13.7516×体重(kg)+5.0033×身長(cm)-6.7550×年齢(歳)
女性: 655.0955+9.5634×体重(kg)+1.8496×身長(cm)-4.6756×年齢(歳)

おや、筋肉量の項目がない。
そう、「基礎代謝」の計算に、筋肉量は関係ない。
「生命維持のため、『安静』にした状態でも一日で消費するカロリー」なので、動かさない筋肉は「基礎代謝」に影響しないのだ。

ちなみに、「基礎代謝」の比率を臓器ごとに見てみると、
※()内は別の説
・筋肉22%(18%)
・肝臓21%(27%)
・脳20%(19%)
全身にある筋肉と肝臓・脳が同程度(説によっては以下)なので、「基礎代謝」に多少の筋肉量の増減が影響しないことは想像つきやすいだろう。

とりあえず、「筋トレで【筋肉量を増やして】基礎代謝を上げてダイエット」は成立しないことがわかる。

いやいや、筋肉量が増えれば、消費カロリーが増えるはずだ。
つまり、「基礎代謝」ではなくて、別の「代謝」なのでは?
確かに、安静ではなく、働いたり動いたりした場合の一日の消費カロリーを示す「活動代謝」がある。

では、「筋トレで【筋肉量を増やして】基礎活動代謝を上げてダイエット」は可能か、検証してみよう。

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