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小林聡美さんのエッセイと俵万智さんの歌集を読んでしあわせ

小林聡美さんの書籍『わたしの、本のある日々』で、俳句に関するエッセイを読んだ。

40代後半から俳句を習い始めたという小林聡美さん。彼女は仲間と定期的に句をつくりながら楽しく“恥をさらし合っている”そうだ。(彼女がふいに出す、謙遜とも自虐ともいえる言い回しには親近感が湧く)

彼女はもともと「俳句は年配の方が楽しむもの」と思っていたらしい。「その年齢に達すれば感性が研ぎ澄まされ、同じ自然を眺めていても今の自分には感じとれない何かが感じとれるようになるのだろう」と。

しかし始めてみて気づいたのは、むしろ逆で、美しい句を詠もうと思えばむしろ”感性が瑞々しさ”のほうがずっと大切。そんなふうに小林聡美さんは綴っていた。

言われてみればそうかもしれない。

俳句は十七文字の文学。
多くを語らず、向こう側にある世界を想像させる。
なんともしみじみとした、気持ちのいいものだ。
そう語る小林聡美さんの文章を読みながら、ある記憶がよみがえった。

ぼくは、1年くらい前だろうか、『そだちノート』『たんぽぽの日々』『オレはマリオ』など俵万智さんの子育て歌集を読み漁っていた時期があった。

軽やかで、口に出すと気持ちいいリズム感。
たった31文字で情景を思い浮かべられるだけでなく、表情や、前後のストーリーまでも想像させる。

振り向かぬ子を見送れり
振り向いた時に振る手を用意しながら

俵万智『たんぽぽの日々』より

抱っことは抱き合うことか
子の肩に顔うずめ子の匂いかぐとき

俵万智『たんぽぽの日々』より

うわぁ…、すごいなぁ。
いいなぁ。

と、温かいため息が自然とあふれる。
とりとめのない一瞬の心の動きが、自分にとってこんなにも大切な感情だったのかと気づかされる。
素通りした記憶の中の景色にもう一度色を塗るような。

小林聡美さんのエッセイと俵万智さんの歌集を読んで、あらためて、俳句や短歌はうつくしい文芸だなぁ~としあわせな気持ちになりました。
瑞々しい感性で、日常のささいな喜びを見つめていきたいものですね。

日常をつづる
つづれる日常が
あるよろこびを
ちいさなnoteに

…うお!!!!
図らずもいい感じの短歌がうまれました。ミラクル!🙌

珍しく短歌を詠めてうれしいnoteになりました。
ありがとうございました~



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