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やっぱりアジア圏の社会課題は文化的背景に共通項もあるからもっと一緒に議論するべきだと思った話(day2-1)

from g0v summit2018 day2

day1のハイライト(ワークショップ)についてはこちら

スピーカーはAnasuya Senguptaさん。感謝から始まるところとその笑顔から人柄がにじみ出ている:)

アジア生まれでNYに住む彼女の視点で、「色々なことはアメリカとヨーロッパで行われていて、人口的にはたくさんいるはずのアジアはインターネット上での姿はとても少ないし小さいよね。」という課題提起から始まり、

decolonize
[動]他〈人・物を〉植民地の状態から解放する;〈植民地を〉(解放して)自治を許す,独立させる

貴方達はシビックテックの渦中にいるし、それってオープンソースと情報の透明性が大事でしょう。私はインターネットらしく安全で友好的であるべきだと確信を持っている。(特にg0vは「誰かがやるじゃなくて、自分がその誰かnobodyになろう」というコンセプトがある)

全人類の半分以上がオンラインにいて、3/4以上は南(アジア・太平洋・アフリカ・ラテンアメリカ・カリブ・中東)からで、半分は女性である。

去年のデータでも、ほらこんなに自明。

アジアにおいても、4割は広帯域のインターネットに接続しているし、たくさんのハード・ソフト両方のイノベーションは起きて、ニュースサイトやコミュニケーションツールが増えている!

じゃあ、情報においてはどうかというと、480ヶ国語で本は書かれているけど、情報の中で本に載っているのは7%以下、ほとんどの情報は口頭で飛び交っている。

全体の構成を見るとこんな感じ。

全世界的な集合知としてのウィキペディアをみて見ると、男性以外の性別の人は1割程度しかいなくて、南側から出ている情報は2割程度に留まる。

なので、自分もアメリカにいるアメリカ以外のオリジンをもつ人たちで取り残されている人たちのコミュニティを集めていっている。

できる限り文字化して置けたらと考えたときに、これらの質問をしていくとその知識が誰の何のためで、どう残しべきかわかりやすい。

https://meta.wikimedia.org/wiki/Learning_patterns/Centering_Marginalised_Knowledge


最後に事例として取り上げたいのがGrace Banuの話で、彼女は最初の「性転換をして女性になったエンジニア」としてウィキペディアに載った人。そもそもウィキペディアに掲載されている人のほとんどが男性で、比率として女性やそれ以外の性の人はすごくすごく少ない。彼女に関してはtwitter経由で許可を経て掲載したけど、まだまだ男性以外の性別の人たちの情報はインターネット上に少ないから、みんなと一緒に社会を変えていきたい。

誰も敵にならない戦い方
day1でcode for genderのワークに参加していた自分にとっては、具体的な活動の一つとしてすごく興味が持てたし、手法としても彼女のものは前向きかつ具体的で、衝突や軋轢を持たずに進められるプロジェクトだったのでもっと前に進められたらいいのになと思った。(日本ではなでしこvoiceとかLetibeeLifeみたいなものがあるけど、どちらかというとその性別の人に閉じられているものが多いイメージがある)

活動家になりたい訳ではないので、自分自身の成果物で男性以外の性別の人の前進に間接的に繋がれたらいいのになとは思っていたが、こういうちょっとずつ誰でも取り組めるプロジェクトが増えていって、いろんな人が参加していったら、みんなで間接的に前進させていけるんじゃないかなと元気をもらった。素敵なセッションでした。

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シビックテックのCode for Japanで働きながら、小児発達領域の大学院生をしながら、たまにデザインチームを組んで遊んでいます。いただいたサポートは研究や開発の費用に充てさせていただきます。