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売れるものと作りたいもののこと。

ハンドメイドを始めたきっかけは、布が大好きで、ついつい買ってしまい、どんどん増えてく布のコレクションを形にしてあげたかったこと。

好きな布で好きなものを作っていた。友達にプレゼントもたくさんした。その友達の雰囲気や好きそうな色や形を想像して作ってた。

デザインフェスタに出展してみようって、出来心みたいな勢いで、友達と一緒に、大きな会場のほんの一部に並べさせてもらった。
売れるとか売れないとか、どうでもよくて、その文化祭みたいなイベントを楽しめればそれでよかった。

そしてそれは想像以上に楽しかった。もう味わえないと思ってたワクワクを思う存分味わった。大人になってもこんな楽しいことあるんだなって、思った。

ハンドメイド通販を始めたのも、デザフェスで繋がった縁がほんの少しだけどあったので、それを繋いだままにしたかったから。

あと、デザフェス のために準備したものを並べて置く場所として、レンタルボックスを始めた。

全部楽しかった。売れるとか売れないとか関係ないのはずっと同じだった。

2回目のデザフェス 出展のとき。
そのちょっと前に入院したりしたこともあって、自分の今までの人生とかこれからの時間とかたくさん考えていた。
せっかく出展するなら、表現の場にしたいと思った。自分のことを代弁してくれるキャラクターをアップリケにして、ポーチを作った。簡単な絵本も作って、買ってくださったかたに渡したりした。

↓わたしの代弁者のリョーコ。

マトコ、リョーコ 、シカコっていう3人のマトリョーシカの2番目の子。自分の殻に閉じこもりがちだったけど、勇気を出して外に出たら、空が綺麗だったっていうストーリーをこめて作った。

気持ちが伝わって、次の出展のときにわたしの場所を目指して来てくださるかたが、何人かできた。その方たちが、通販でも繋がってくれたり、わざわざレンタルボックスにも出かけてくださったり。

すごく嬉しかった。もちろん今もずっと嬉しい。

ちょっとしたきっかけで、ビションフリーゼというワンちゃんのイラストの布に出会い、そのワンちゃんが大好きな方たちにたくさん出会えて、それもとても大事なわたしの作品のひとつになった。

通販サイトでは、このワンちゃんで検索して見つけてくださる方がたくさんいらして、このシリーズ中心に出品している。

レンタルボックスでは、ワンコインで買える小さなミニミニポーチが人気。

エステサロンにも置かせていただいてるんですが、そこでは実用的な布マスクが人気。

こんなもの作れますか?って注文してくださる方も増えてきた。

これ、全部本当に嬉しくて、感謝しきれないくらいです。ありがとうじゃ足りないです。

なので、通販サイトにはいろんな種類のワンちゃん柄のポーチや手さげやブックカバーや、たくさん並べたい。

レンタルボックスも、マメにチェックしに出かけて、作品を入れ替えたい。

マスクもまだまだ必要な方々に届けたい。

新しい作品も考えて作りたい。新しい布も発掘したい。

だけど。
正直にいうと、追われてしまってる。
ただ時間がないというのとは違うんだけど。

時間はたぶんたくさんある。でも、大事なものもたくさんある。そして、その大事なものを全部ちゃんと大事にしないと、今のわたしの表現は生まれなくて、やりたいことまで到達できない。そのジレンマ。

欲しいと思ってくれてるかたのところに届けたい。わたしの表現でもある作品を作りたい。

こんな小さなお店なのに。

どうしたらいいのか、今悩んでるところ。

マトリョーシカ3姉妹の真ん中の、リョーコ だったわたしは、殻の外に出られたらしい。見たことなかった、綺麗な青に出会えたらしい。

そして、今はわたしは、3ばんめのマトリョーシカの、シカコになってる。シカコは、隠れたがりで見つけてもらいたがり。すぐ隠れて、誰かが名前呼んでくれるのを待ってる。

そういうシカコの作品を、今作りたいって思ってます。

誰かが見つけてくれたら嬉しいです。


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