ある日、いわゆるオバケを観るようになった。
ウチのおばあちゃんは様子がおかしな人だった。
お
いわゆる「見えちゃう人」であった。
おばあちゃんの親友である墓守りのアイちゃんは近所のお寺の墓地の真ん中にある小さな家に住んでいた。
毎週末そこで今で言うところの「女子会」を繰り広げては夜10時くらいになると自宅に電話しては孫娘のあたしを100円のお駄賃で迎えに来させるのだ。
おばあちゃんは腰が曲がり足が悪かった。
100円に釣られただけの小学生のあたしはおばあちゃんの杖の代わりになるよい孫娘の面をかぶって暗い墓地を横切