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ザイール、って聞いたことないですか?

「ザイール」の響きに郷愁を感じる方は、私と同じアラフォー世代かな。

1974年。ザイールの首都キンシャサで音楽フェス「Zaire 74」が開催された。巨大ステージ、数万人規模の観客、現地の市民の年収の2倍するチケット。

モハメド・アリ復帰試合の関連イベントとして企画されたフェスには、James Brown, B.B. King などそうそうたるメンバーがそろった。

想像してほしい。今でこそ高層ビルが並び、建設ラッシュで数か月ごとに街の姿が変貌するアフリカの大都市。そのはるか40年以上前に、数万人規模の音楽祭が開催されたこのぶっ飛び具合を。

もちろん当時すでにビルは建っていたし、何もないサバンナではない。ザイールは鉱物が豊富なので富の恩恵はすでに存在した。それでも、世界的に有名な黒人スターが一堂に会する音楽祭は一大イベントであることに間違いはなかった。

ザイール独立から14年。近隣にはまだ植民地支配下の国々もあった。モハメド・アリの出身国アメリカでは、人種差別を禁止する公民権法が登場したのが1964年。黒人差別もずっと顕著だったころ、黒人の大陸を超えた団結が「ブラックパワー」として示された。

アフリカ開催は、奴隷として海を渡った黒人たちの「原点回帰」でもあった。彼らの興奮、熱狂はどんなものだったのだろう。

その様子が、映像で見られることを最近知った。タイトルは「Soul Power」。YouTube、Amazon Primeでも見られるよ。

当時の映像が記録に残っていて、目にすることができるなんて!!



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