非現実な滅びは癒やしだけど……

滅びの匂いに癒やされます。

実際には何が起こっても、その上で生きていかなきゃいけないことが多いので、面倒です。子どもの頃は非日常にワクワクしたけれど、大人になると対処に気が重くなるような。
だから非現実的でファンタジーちっくな、地球滅亡や人類滅亡の話に癒やされます。

嫌なことが起こらず、みんな幸せに生きていけたら良いのにと願う方もいるでしょう。
そして「嫌なこと」ってのは人によって定義が違いますね。誰かにとっては私が「嫌なこと」の元凶であるわけで。

私のような落ちこぼれは、「普通に生きていく」という、ただそれだけのことが難しい。
そりゃみんな、楽々生きているわけないのですが。それでも、みんなもっと上の次元で生きているように見えます。子どもの頃から遅れっぱなし。

がんばりたくない（エサとかナワバリとかつがいとか命とか） | がんばりたくない（エサとかナワバリとかつがいとか命とか） | 現代文学小説

仕事が下手。コミュニケーションが下手。

みんな結婚している。子どもがいる。すごいなぁ。
私は器がもう……それどころじゃありません。初歩の初歩で躓き続けているような。
だからファンタジーな滅びに癒やされます。

以前「地球の最期」みたいな動画付きウェブ記事を見た気がするんですが。ページを見失ってしまいました。

地球の最期を見て私は爽快な気分だったのですが、誰かのコメントに「なるほど」と思いました。「これを見て喜んだり、面白いと思える人は、子どもがいない人だけだと思う」みたいな。

子どもがいる人は、遠い未来とか自分の子孫とか、そういうところと精神的に繋がっているんでしょうね。たしかに、繋がりがある人とない人の間には、越えられない感覚的な壁があるのかも。

私は生き物が好きですが、地球の自然が滅ぶことを、可哀想とか悲しいとは思わないのか。
今のところ、太陽と共に滅ぶ説は遠すぎて実感が沸かず、少し美しく感じますね。

みんな頑張って頑張って生きて、最後にこの輪廻から解き放たれる。
自らの力では無くせなかったしがらみ。本能、肉体、性別、孤独、老い、病気、競争、差別、不平等……何もかもから開放されるのです。

非情階段をのぼります | 非情階段をのぼります | 現代文学小説

今、落ちこぼれで辛くても。どんな立場でも。何があっても。いずれはそのすべてが消えてなくなる。それが救いです。
どんなにしゃかりきになってやったことのすべても、滅ぶ運命にあるんだ、って。この世に意味や目的なんて、あるようでないんだ、って。

ただ、「太陽ごと滅亡」は、遠い未来の一瞬のことだから良いのですが（一瞬であってくれ）、それよりもっと目の前に脅威が迫っている気がして、それには「美しい」とか言ってられません。
目の前にある危機。「昆虫カタストロフィ」です。

昆虫がすごい勢いで滅んでいっているらしいのですが、「虫キモーイ」と言うばかりで、誰も関心を示しません。虫の可愛さを広めようとしても、「苦手」止まり。

虫好きな人がおかしい？　虫嫌いな世の中がおかしい？ | うだつの上がらないエッセイ集（たまに自由研究） | ｴｯｾｲ・ﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝ

そりゃ苦手は苦手で仕方ありません。私も人間が苦手で、いくら頑張っても（頑張っているようには見えない）克服できません。
だけどこのままじゃあ、昆虫滅亡、植物滅亡、動物滅亡、人類滅亡と連鎖的破滅です。

虫たちが暑さや環境破壊で弱っている。道路で虫が死んでいる。農業のためにも生活のためにも駆除が必要なんでしょう。

一体何が一番、生き物たちを追い込んでいるのでしょう。私はまだ知りません。とにかく暑すぎて、生き物たちが熱中症にならないか……。と言いながら自分はクーラー付けているのですが……。

そろそろセミの声も聞き納めかな（夏の最高気温が４０度越えって……生き物たちは大丈夫？） | そろそろセミの声も聞き納めかな（夏の最高気温が４０度越えって……生き物たちは大丈夫？） | ｴｯｾｲ・ﾉﾝﾌｨｸｼｮﾝ

テレビでも言っていたけれど、昆虫への無関心。ヒヤヒヤしますね。
いつか重い腰を上げて動き出したときにはもう手遅れのような。虫や生き物たちがじわじわ滅んでいくなんて、そんな現実的な滅亡、美しくも楽しくもありません。

いくら人間社会で空気が読めても。何かで成功しても。「虫キモーイ」のままでは破滅じゃないでしょうか？　どうだろう。なんかすごくヤバいルートに突入している気がするのですが。

正直何をしたら良いのかは分かりません。落ちこぼれの私にできることなんてない。なんてったって私は、生命が苦手なのです。交尾して、子孫を残して死ぬ、この世界が苦手で仕方ありません。

でもそんなこと言ってられん。まだまだ太陽も滅びないのに、何も自ら破滅ルートを突き進むことないじゃないですか。我々人間には、まだまだ寿命が残っているのに自死を選ぶ傾向があるような。

広めましょう、虫の可愛さ美しさ、存在意義を。生き物たちの多様性、精神性がどれほど深いかを。

私たちの心が自然を感じて打ち震えるとき、それは生き物や宇宙に共振しているのでしょう。

必要なのは魂への共鳴です。蹴落とすんじゃなく。

と言いつつ私の精神性は、過去最低レベルにまで落ちているので、まずは自分を安定させないと、ものを言う説得力もありません。
怒りに囚われている。矛盾しすぎている。ぐるぐるとループしている。

拭えない差別心が表面化してきています。私はこのまま堕ちるのか。

いつになったら進歩するのかな。人間ってアンバランスな生き物ですね。