いつだって姫か猫でいたいんだ
もう遠い昔、付き合っていた人は、私をかわいいかわいいと、事あるごとに言ってくれた。
それはもう、息をするかのように、普通に、当たり前に、隙あれば…と言う感じで。
あるときは面と向かって、あるときは何気なく呟くように、またあるときはため息混じりに。
『かわいい』は私にとって、小さい子を寝かしつける時の『トントン』と同じような、安心できて幸せを感じられる魔法の言葉だった。
その魔法は、一緒にいるときだけでなく、電話での会話の中でも、メールの文章の中でも『かわいいなぁ』は、いつで