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シンガポールのキャロットケーキ
キャロットケーキというと、にんじんをすりおろし、シナモンを効かせたあのお菓子を思い浮かべるけれど、シンガポールでは大根餅炒めのことを指す。
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この日はシンガポール生活3カ月目にして、ようやくこのローカルフードに有り付けた。なぜいままでその機会がなかったかというと、いつも行列ができていたから。
人気というのもあるが、一番の理由は注文のたびに炒めていることに他ならない。昼どきくらい作り置きしたほうが儲かりそうなものだけど、どうやらそうはしないらしい。だから異常に回転率が悪い。一人当たり5分はかかっている。それでも、皆並んで待つ。
一食2ドル(小)、3ドル(大)に対して、この労力は単純にすごいと思う。
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食べてみると、もちもちというよりはふわふわの食感。卵がたっぷり入っていて、オムレツに近い気がする。ピリッとした辛味がいいアクセント。
味付けは白と、白にダークソイソースを加えた黒があり、今回は黒を選んだ。しっかりと味がしみていて、おいしい。
ダークソイソースはこの国に来てからお気に入りの調味料なのだけど、それについてはまた別の機会で。
〝GOOD SPICE CARROT CAKE〟
その名の通りの味。
店の前でコピを飲みながら、行列が途絶えるのを待った甲斐があった。