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推しピアニストを見つけたら私の世界が変わった話

ピアノは小さな頃から大好きで、自身も少々嗜んでいたりするので、これまでにたくさんのピアニストの演奏を観たり聴いたりして来た。
もちろん大好きなピアニストも何人もいて、1つの音源から派生して特定のピアニストの音源を集めたり、聴いて回ったり。
タイミングが合えば(何せ好きなピアニストは必ずしも国内在住でないばかりか存命でない場合もある。)できる限り彼らの演奏会にも行って来た。
彼らを私はずっと推しピアニストだと思っていた。それくらいに好きな事に違いはない。

だけども。
私に推しピアニストができた。

これまでの大好きなピアニストと明らかに違う、特別に好きで好きでたまらないピアニストを見つけた。
何と!ピアノを始めてからで言うと約40年経過している、このタイミングで!
(いくら何でも時間かかり過ぎかっ!とも思うけど、何事も遅過ぎることはないとも言うので良しとしよう。)
ただ、推しと推し以外の好きなピアニストの方々のテクニックや表現力の比較ではなく、これはもうただただ推しのピアノが私の好みど真ん中だけであった事だけは先にお伝えさせてください。

そろそろもったいぶらないでお名前を発表します。

塩谷哲さんです。

念のためひらがなでも。しおのやさとるさんです。
さらに念のためアルファベットでも。 Satoru Shionoya です。

さあ、もう覚えていただけたでしょうか。
私の推しピアニストは塩谷哲さんです。(何回言うんだ!笑)

推しピアニストを見つけたら、私の世界がまるっと、とまではいかないけど、劇的に変わったのでこのnoteを書いてみようと思いました。
徒然なるままに書いてみようと思います。

塩谷さんとの出会い


初めて塩谷さんのピアノを生で聴いたのは2013年6月8日のしおのやいだ(矢井田瞳さんとのユニット。しおのや+やいだ=しおのやいだ)のライブでの事。
当時の自分の感想を読み返したくて自分のSNSを掘ってみたけど、これっぽっち。しかも懐かしのmixi!

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純喫茶でのお茶も思い出だけど、それ以外の情報…!!これは過去の自分をぶん殴りたいパターン。
覚えている事は、よく知っているはずのヤイコの曲が違う曲のようにアレンジされていて驚いた事。
そして原曲と違うのに、そのどれもが好きでカッコ良くて興奮した事。
感銘を受け過ぎて、近い編成のアコースティックバンドを始めたりもした。(頓挫してしまったけども。)

そして6/8は塩谷さんのお誕生日。
知らずにお誕生日にライブに行けていた、という事実に運命を勝手に感じたりしている。

塩谷さんとのそれから


”しおのやいだ”で衝撃を受けたものの、数多くいる好きなピアニストの内の1人のままの存在だった塩谷さん。
ただ、”好き”の芽は確実に育っていたらしく、覚えていないけど塩谷さん作品(ご本人監修)のソロピアノ用楽譜は手元にあった。つまり買っていたりした。

その後、月日は流れ2019年3月。2度目の”しおのやいだ”へ足を運ぶ事となる。
幸運にも塩谷さんの背中を間近でずっと拝見できる距離でピアノを聴かせていただいた。
このライブはとても好きで自身が書いた(と言っても数は少ないけど)ライブレポの中で文字数が飛びぬけて多い。文字数制限を超えるボリュームだったので、2つに分けた程。


ピアノの記述が圧倒的に多めではあるけど、まだ冷静な心と耳が保たれていたようで、我ながら細かくレポートできていると思う。
ライブ中にこのライブCD化が告知された。
私は本当にざんねんな記憶力を持っているため、こうしたリリース情報などはすぐに忘れてしまうのだが、これだけはずっと覚えていた。
「しおのやいだ、いつリリースになるんだろう?」と人知れずずっとヤキモキしていた。
今年の6月に無事ライブCDがリリースされて、そこからはヘビロテだ。
早速スマホに取り込み、鬼リピしている。
特に「星の夜」という塩谷さんの曲が大好きで、片道1時間強ある通勤電車内でこの1曲を延々リピートする日が何日も続いていた。
「星の夜」にだいぶ満足した頃からは、色々な曲を満遍なく聴いている。どれもとてつもない再生回数になっていると思う。
たぶんだけど、”しおのやいだ”リリースをきっかけに塩谷さんのTwitterをフォローし始めたんだと思う。


お塩沼にハマった日


今年は音楽が不要不急のものとされる場面が多かった。
そんな期間を経て、徐々に音楽を楽しむ状況となってきた頃。
フォローし始めたばかりのTwitterで塩谷さんトリオライブ開催を知った。
フォローしておいた自分を褒めたい。これは過去の自分を全力で褒めたいパターン。

それは2020年8月20日。
推しピアニストができた日になった。

今振り返ると当日までも、塩谷さんトリオライブが楽しみ過ぎたり。
できるだけたくさん観たいから、最初から現地+配信で楽しもうと計画を立て、配信が無いステージを現地で鑑賞。その翌日に配信で鑑賞、というスケジュールを組んでいたり。
傍から見れば「めちゃくちゃ好きだね!」という行動を取っているんだけども。
気付いていないのは本人ばかりという状態だったと思う。

ライブに行ってピアノを聴いて。
特別に好きなんだと自分でもやっと認識した。


推しピアニストがいる世界


一言で言うなら「幸せ」
塩谷さんは平日朝NHKEテレで放送されている「コレナンデ商会」の音楽を担当されている。
ほぼ全ての曲の作曲、もしくは編曲そしてピアノ演奏(たまに他楽器も演奏されているよう。)をされている。
これはつまり、毎日”しんせんしおのや”を摂取することができるという事だ。
「コレナンデ商会」はリピート放送もあるらしいが、何せ私は新規だ。それもドのつく新規だ。
私にとってはどの回も初回放送である。毎日知らない塩谷さんが作曲、もしくは編曲された曲を少なくとも2曲は聴ける。
こんなに幸せなことはない。朝からハッピーに1日が始まる。
「コレナンデ商会」を観たいがためにサクッと起きられるようになった事が副産物だ。
空いている時間があれば、音源を聴く。YouTubeを徘徊して動画を見つける。
色々検索したり見たりしながら音源情報を探す。
ただ、塩谷さんは様々なアーティストのサポートもされているから、参加音源も膨大だ。
膨大なのでとても一度には揃えられない。欲しいものリストを作って優先順位を決めていくのもまた楽しい。

冒頭でお伝えした通り、私も少しピアノを嗜む。
塩谷さんのピアノをとても好きになって、おこがましくも「ああいう風に弾きたい」と強く思うようになった。
もちろん月とすっぽんで、たどり着けそうにないけれども、目指す所があると歩くのも楽しくなる。
だからピアノもより楽しくなった。音楽と距離が近過ぎるせいか、私は音楽やピアノを本当に好きなのか分からなくなる事がたまにあった。でも、それも無くなった。自分自身のピアノが好きという気持ちに疑いを持たなくなった。

そんな訳で、一言で言ってとても「幸せ」になったのだ。
以前からも日常生活は楽しく過ごせていて幸せだったけど、より幸せになった。
ピアノを音楽を聴くことが楽しくてたまらない。
私が知らない塩谷さんの音楽をもっと知りたくてたまらない。
次のライブに行きたくてたまらない。

塩谷さんの好きな所

塩谷さんのピアノは全部好きだけど、特に好きな点を3つだけ。

・音が好き
ピアノって木材なんだな、と実感できる音なのが好き。決して金属音にならず、どんなにフォルテッシモでも音が割れず、温かみのある音を保ち。金属的な音が必要な箇所でも、金属音ではない金属的な音色を作り、キッパリと凛とした音になる。柔らかい音はどこまでも柔らかいけど、ぼんやりしない。本当に音が好き。塩谷さんの音が好き。キレイなフォームと脱力から生み出される音たちが好き。


・ペダルの使い方が天才的
濁らせないでキレイに弾きたい所と、響きを大切にしたい所との使い分けが天才的に上手。聴いただけで、塩谷さんがどういう響きを求めていて、どの音を大切にしているか分かる。

・歌を輝かせる伴奏
「いかなる時も歌を輝かせないとならない」
これは私が伴奏の師匠から常々言われる言葉だ。塩谷さんの伴奏がまさにそれ。どうやら倍音を意識されているようだけど、まだ私には理解できない。いつか理解したい。
伴奏している時の塩谷さんは、出過ぎず引っ込み過ぎず、塩谷さんらしいフレーズも散りばめながら、歌を支えている。理想的な伴奏。

いや〜、楽しい!好きな所を語るだけで楽しい!恋の始まりってとても楽しいでしょ?そういう事だと思います。

もしも、ここまでお読みいただき塩谷哲さんにご興味持っていただけましたら、音源を聴いてみて下さい。

まずは短い動画から。

そして、ちょっと長い動画。




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