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シングルで里親になる(人間の)⑮  里親基礎研修-3

40代未婚、バツ無し、子どもなし、のシングル女性が人の里親になる奮闘記

里親基礎研修-3 熱い想いと現実と

基礎研修の児童養護施設職員の講義の続きを書いていきます。
そこの養護施設は外から見ると普通のマンションのようでした。
中には講義を受けていた講堂やホール、幼児のプレイルーム、
調理室などはありましたが
上の階は、マンションのようにそれぞれのお部屋になっているそうです。

何棟かあり、5LDKぐらいの1ホームが、10~12ホームぐらい。
低層マンションで広めのお部屋が十数戸あるってイメージでしょうか?
その1ホーム(1戸)に2歳~18歳の子どもが縦割りで6~8名ぐらいいて
職員が数名一緒に生活をしているそうです。
もちろん中は見ることはできませんでしたが、
講義中に外で遊んでいる声がしたり、帰りに遊んでいる子どもを見かけたり
普通に子どもが多いマンションのような光景がありました。

施設というと広い場所にみんな一緒に住んで管理された集団生活をイメージしていたのですが、違いました。
講師の先生によると以前はそういった集団生活だったそうです。
しかし、今は毎日の生活を家庭のように過ごすように変えたそうです。

国や市の方針も家庭的養護にシフトしてきている流れもありますが、
時代の流れだけでなく、そこには講師の語る熱い想いがありました。

‘‘管理された集団生活で幼少期を過ごしてしまうと
 社会に出た時に対応できない‘‘

「 皆さんも親が全部用意してくれた訳でもないし、
 小さいころから自分でお菓子選んだり、お小遣いで自由に買い物行ったり
 しましたよね? 
 でも、小さい時から家の掃除当番を常にやっていませんよね?

 『言われたことだけをする、常に当番で何かをやらされる
  だけだと、社会に出た時に何していいかわからなくなる 』 
 だから仕事が続かなかったり、逃げちゃう子が多かった
 今は、できるだけ家庭的な生活ができるような
 マンション形式に変えたんです。」

そんなお話を聞きました。

最近何かの記事で服役経験者の話を読んだのですが
『刑務所だと言われた通り作業をしてきちんと終われば良いけど
社会に戻ると人間関係もあるし、言われたことだけすればいいわけじゃないし、指示もされなかったり、言われた通りにやったつもりでも怒られたりするから、刑務所のが楽』というようなことが書かれていました。

なんとなく、そういうことなのかも

施設の方は「だからこれからは里親が増えて欲しい、施設なんてなくなってもいいと思ってる。」そう言っていました。
家庭的にしても施設の職員はシフト勤務だし、途中でやめたり入れ替わりもありますしね。

子どもを社会に送り出す

それには、相当の覚悟と熱意が必要なんだなぁと圧倒された講義でした。

最後に巣立った子どもからのメッセージを紹介してくれました。
熱い講師の先生に感謝の気持ちが綴られた言葉は
先生が真摯に子どもと向き合った結果
そこまでには相当の苦労と努力があったんだと思います。

※すべての児童養護施設がマンション形式になっている訳ではないと思います。

基礎研修の話まだまだつづきます。

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